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2010年05月26日

●大手出版社は、早く電子出版ビジネスを立ち上げろ!

 もういい加減に、電子出版ビジネスを本格的に展開して欲しい。例えば今日の私は、外出する用事があったので、電車の中で読むために文庫本を3冊と新書を1冊カバンに入れて出かけました。これはけっこう嵩張るし、重い。平均250gとしても、4冊で約1kg。これが290gのKindle2に全部入るわけだし、数百冊入れておけば、いつでもどこでも好きな本が読め、海外旅行にも大量の本を持って行ける。こんなにテクノロジーとネットワーク環境が進み、著作権保護技術も成熟しつつある世の中で、日本に住む「本好き」は、なぜ電子出版のメリットを享受できないのか、どう考えても不本意です。
 以前も書いたように、既存の出版社が電子出版に乗り出すには、権利関係など多くの問題があることは十分に承知しています。しかし、現行の出版契約をそのままにして、現行の「本」と同じ価格でダウンロードさせるのであれば、さしあたり経営上の大きな問題は生じないはず。とりあえずそれでいいんです。電子出版だからといって価格を下げなくてもいいし、著者との印税契約なんかもそのままでいい。困るのは、さしあたり書店と取次店ですが、産業の変革期にダメになるビジネスが出てくるのは、やむをえないことでしょう。第一、本好き、活字好きの私としては、電子出版ビジネスが進んだとしても「本」も無くさないで欲しい。書店で本を書う楽しみ、印刷された本を読む楽しみを手放す気はありません。ましてやお年寄りや子供は、従来の本の方が読みやすいでしょう。

 最後に、カラーの雑誌はiPADでもいいけど、「書籍」をiPADで読むのは勘弁して欲しい。あんな大きくて重い端末を持ち歩くのは嫌だし、長時間読んで目が疲れないという面では、バックライト付きのカラー液晶よりも、モノクロの反射型ディスプレイであるE-inkの方がずっといい。「ヘビーな読書好き」「本好き」の多くは、iPADで本を読むよりもKindleで本を読む方がしっくりと来るはずです。特に、文庫や新書はKindleで読みたいなぁ…

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