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2009年03月26日

●ポケットラジオ

 ラジオ好きの私が最近とてもお気に入りなのが、PLL方式のポケットラジオ「RAD-S330N」(AudioComm)です。2ヶ月ほど前に、気まぐれで5000円弱で通販で購入。このラジオ、あの有名な中国のラジオメーカーDEGEN社の「DE108」という製品のOEM製品です。最初は「ダサッ」と思ったデザインも、最近見慣れてきたせいか、けっこうかわいいと思うようになったから不思議です。適当な重量感と無骨な直方体デザインが、最近の日本製ラジオにはない独特の質実剛健な雰囲気を醸し出しています。
 AM、FMともに同クラスの日本製ポケットラジオと較べても、受信感度に遜色はないし、スピーカーの音質もこの手のポケットラジオにしてはまあまあ。先日はバンコク出張にも持って行き、現地で短波放送を聞きまくった上、タイマー機能を使って目覚まし時計代わりにも使いました(時計はデュアルクロック設定ができるのですが、メモリ1の方でしかタイマー機能は使えません)。いや、海外に短波ラジオを持って行く…というのも、ちょっと面白いですよ。
 で「RAD-S330N」ですが、SWの受信範囲が5.95-15.60MHzで5kHzステップ…というのがちょっと不満ですが、自宅マンションのベランダに出るか、ベランダに近い窓際なら、付属しているクリップ式のワイヤーアンテナを使って、夜間であればアジア各国の大出力の局が結構たくさん受信できます。AM、FM、SWともに各10局をメモリでき、これはもうこの手のラジオにしては十分。カバンの中でスイッチが入らないようにボタンロック機能があるのも○。内蔵アンテナがまっすぐ上にしか伸びないのが、いまのところ最も不満な点かも。
 このAudioComm「RAD-S330N」、大手家電量販店でも売ってますので、高感度ポケットラジオを購入予定の方は、ぜひ候補として検討してみてください。私は、最近愛用しているMP3プレヤー「ZEN MOZAIC」とともに、毎日カバンに入れて持ち歩いています。

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 そしてデジカメの方は、R10がとうとう「お蔵入り」。今は、富士の「F200EXR」を購入しようかどうか、かなり迷っているところ。で、その代わりというわけではありませが、連日のようにデジタル一眼レフを持ち歩いています。
 かつて「重いデジタル一眼レフは常用しない」と周囲の人間に断言していた私が、あっさり主旨変えをして持ち歩き始めたPENTAXの「K100D」と「K-m」。特にK100Dについては、今さらの感想ですが、やっぱりいいです。以前から持っていたのに、なぜもっと使わなかったのか、我ながら不思議です。小型ということに惹かれて昨年末に購入した同じPENTAX「k-m」も悪くはないけど、PENTAXの旧レンズで撮影するとなると、やっぱりスーパーインボーズのあるK100Dの方が、間違いなく使いやすい。結局「k-m」よりも「K100D」の方が、持ち歩く機会は多くなっています。
 それだけでなく、最近思うのは「K-100D」の画質の良さに対する再認識。K100Dで撮った画像は、600万という画素数以上に解像感があり、素直な発色とも相まって、とても気持ちのよいもの。使うレンズによる差やRAW現像時の設定を無視した自己チュー評価ですが、仕事で使っているニコンのD90よりも、フィルムっぽくってナチュラルな絵が撮れます。そして、最近K100Dを持って街撮り散歩をする時に主に使っているレンズは、A28mm F2.8とM50mm F1.4の2本。特に、APS-Cでは実質75mmになるM50mmF1.4は、その半端な画角も含めて、けっこう楽しいレンズです。昨今のデジタル一眼レフユーザに多い「明るい50mm」ブームに乗っているつもりは全くありませんが、軽量で明るい単焦点レンズは、散歩にはもってこいです。

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2009年03月04日

●使えないR10

 最近毎日持ち歩いて撮りまくっているリコーのR10ですが、そろそろ「ダメ出し」をしようかと思っています。画質については、元々こんなもんだろうと思っていましたから、特に不満はありません。しかし、前に書いたように、AFの遅さとグリップの悪さは、もう耐え難い段階に達してきました。ポケットに入れておいて、何か撮りたいものがあった時に素早く撮影する…というスナップ用途には、全く向いていないカメラです。このR10、ちょっと前まで価格.comでは人気No.1になっていましたが、この使いにくいカメラなぜそんなに人気があるのか、理解に苦しむところです。

 思うに、R10を「よいカメラ」と思う人は、なんらかの形で「作品作り」にこだわる人なのでしょう。確かに、大人が持ってもそれなりにサマになるデザインですし、画質に関してはまあ水準を保っています。散歩時にネックストラップで首からぶら下げておき、道端の花でも撮りたくなったら、おもむろに両手で構えてアングルと撮影モードを決め、じっくりと撮る…、そんな人にとっては、このR10は満足すべきスペックなのかもしれません。そして、リコーの御用カメラマンと化しているT氏の影響も大きいのでしょう。
 まあ、裸でマウンテンパーカのポケットに放り込んでおき、気になる風景に出会ったらサッと取り出してパッと撮る…という私の用途にはもともと向いていなかった…ということになりそうです。

 むろん私も、R10が動体の撮影に弱いこと、AFが遅いことなどについては、購入前に知っていました。だから私は、子供の運動会の撮影など、動くものを撮ろうと思って購入したわけではありません。でも、道端をゆっくりと歩いている猫すら、追いきれないAFの遅さは、ちょっと頂けません。私がR10を買ったのは、海外での街歩き時のスナップ用途に使うため。ポケットに入れていたカメラをパッと出して街角の風景を一瞬で撮れなければ、意味がありません。安全上の問題からも、海外の見知らぬ街角で、バッグからのんびりカメラを取り出し、ゆっくり構えて撮る…ということはしたくないのです。

 で、結論として、このR10は「街角スナップ速写」用途には全く向きません。焦点を2.5mに固定するスナップモードなら、まあ使える場面もありますが、やはり近景・遠景を混ぜて撮影する状況では、フォーカス面の不満が残ります。そして、持ちにくさと滑りやすさは、もういかんともし難い。どんな場面でも、パッと取り出した瞬間に落っことしそうになるのがこのカメラです。いちいちグリップと背面の親指の位置を確認しないと、怖くて持てません。
 まったくもって、GRDという、グリップしやすく、単焦点ゆえにそれなりに速射性もある、とてもスナップに向いたカメラを作っているリコーの製品とも思えません。せめて、背面の無意味にデカい液晶を一回り小さくして、グリップ時に右手の親指がしっかり掛かる場所を作って欲しかった。

 結局、R10は購入早々早くもお蔵入りすることになりそうです。まあいっか、2万円で買った安カメラだし…。こんどはGX-200でも買ってみましょう。