●au「IS01」 …PDAの系譜
デジタルガジェット好きな私は、まだスマートフォンが登場する以前から、古くは「PDA」、最近ではネット接続機能が付いて「MID」などと呼ばれる携帯情報端末が好きで、様々な製品を使ってきました。また、個人的には「持ち歩けるコンピュータ」が大好きで、いわゆる「ハンドヘルドPC」を、8bitコンピュータ時代から購入してきました。
私が最初に購入したハンドヘルド機は1982年に信州精器(現在のエプソン)から発売された「HC-20」で、まあ重量が1.7kgもあったので、後の「Pocket PC」と呼ばれる製品群とはコンセプトが違います。それでもその後、NEC「PC8201」(京セラのOEMでTandy TRS-80 model 100と同じ)や、キヤノン「X-07」NECの「PC-2001」(仕事で使えるマシンではありません)などを次々と買い込んだものです。
PDAと呼ばれるマシンの最初はソニー「PalmTop」だと思うのですが、これは手を出しませんでした。また、その時代に主流となった製品、話題になったマシンには手を出さないという「へそまがり」な習性から、リナザウ、Palm、CLE…の御三家は使っていません。一方で、NEC「モバイルギア」やドコモ「シグマリオン」、そしてPocket PCでは、カシオペア(CASSIOPEIA)をかなり使い込んだし、その後はコンパックのiPAQなどを使いました(HP iPAQ rx4240は現在でも愛用)。また、小型のPCとしては、1995年に発売された日本IBMの「PalmTop PC110」で遊び、そして96年に発売された東芝の「Libretto」は、20、50、100までは使いました。1990年台末頃には、海外出張にもLibrettoを持っていったものです。あと、安値に釣られてNEC MOBIO(NX)を買ったけど、これはあまり使わなかった記憶があります。
そんな過去に使った数ある携帯情報端末の中で、最高傑作は何かというと、個人的には「モバギ」、すなわちNEC「モバイルギア」を推したいところです。それもWindowsCE2.0端末になってからのMobile GearⅡシリーズではなく、初期のMC-MK11やMK32あたりの製品が最高でした。DOS化の話は別にしても、約500gの重量で携帯しやすい形状、起動の早さは出色で、単3電池2本で長時間駆動しました。16.5mmピッチのキーボードを搭載しており、ともかく文字入力がしやすいことが特徴です。キータッチの感触についても非常に優れており、長文テキストの入力も苦になりませんでした。私は、最近「ポメラ」が発売された時、テクスト入力マシンとしてのモバイルギアとの比較を思いついたぐらいです。
前置きが長くなりましたが、今回購入したau「IS01」は、シャープ製のandroid端末です。小さいながらフルキーボードを搭載し、5インチで960×480dotの液晶ディスプレイを備えています。赤外線通信機能やBluetooth、MicroSDスロット、USBなど拡張性やI/Fも十分で、スマートフォンというよりも「MID」であり、また過去に使ってきた「PDA」の系譜に連なるデバイスと言えます。まもなく、ほぼ同機能のシャープ製端末「LYNX SH-10B」がドコモから登場しますが、あえて今回auの「IS01」を購入したのには理由があります。それは「デビュー割」で月々1050円OFFになるので、通信料金の基本料がほぼ0円になるということ。つまり、SIM無しで動作する「IS01」を、SIMを抜いてWi-Fi端末として利用すれば、本体価格36500円の割賦金額のみで維持できるということ。さらに、既に1台au端末を使っていれば、もう1台の通信料金が毎月千円ちょっと安くなり、結果としてほぼ24回分割払いの金額とほぼ同じ金額が毎月割引されることになり、事実上IS01が「タダ」で入手できることになるのです。こうなると、買わない手はありません。
さて、まずは簡単なインプレッションです。
私が購入したIS01は「黒」ですが、マットな表面を持つ筐体は、誰かが言ったように「メガネケース」にみえなくもありません。重量は227g、「DS Lite」とほぼ同じサイズで、片手で持つことができます。画面サイズと解像度の関係はマッチしており、ブラウザもメールもtwitterクライアントの利用も、かなり快適です。一応、標準搭載されているオリジナルのgmailクライアントもtwitterクライアントも、まあまあ使えます。文字入力は、標準搭載のFEPに慣れるのに少し時間はかかるものの、端末をデスクに置いた状態なら両手で入力が可能。両手で持って、2本の親指で入力することも可能です。標準搭載のメモ帳とAndroid Marketからダウンロードしたテキストエディターを使ってみましたが、けっこう快適にメモができます。
驚いたのは、ワンセグTVの感度。他のワンセグケータイでは見られない部屋でも十分に見ることが出来ます。むろん、SIM抜きでも動作するので、ワンセグTVとしてだけでも十分に高機能です。さらに、使って面白かったのが標準搭載の「名刺リーダー」です。名前や住所、電話番号、肩書きなど、一瞬でぼ完全に読み取りますし、これはけっこう実用的です。さらに、電子辞書機能(明鏡国語辞典MX、ジーニアス英和辞典MX、ジーニアス和英辞典MX、カタカナ新語辞典 スペリング辞典、百科事典etc.)が入っているのも、ポイントが高いですね。
とりあえず、標準搭載の機能で一通り遊んでみた後、Android Marketから、Opera-mini、青空文庫ビュアー、日本語テキストエディタ、ファイラーなどをダウンロードしました。さらに2chブラウザのTuboroid、twitterクライアントのtwicca(β版)あたりをインストールしてみました。
赤外線通信機能やBluetoothなどはまだ使っていません。これからしばらく毎日持ち歩いて使ってみて、さらにアプリもインストールして、また続きを報告します。あ、そうだ、適当なケースを探さなくちゃ…