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2010年07月26日

●au「IS01」 …PDAの系譜

 デジタルガジェット好きな私は、まだスマートフォンが登場する以前から、古くは「PDA」、最近ではネット接続機能が付いて「MID」などと呼ばれる携帯情報端末が好きで、様々な製品を使ってきました。また、個人的には「持ち歩けるコンピュータ」が大好きで、いわゆる「ハンドヘルドPC」を、8bitコンピュータ時代から購入してきました。
 私が最初に購入したハンドヘルド機は1982年に信州精器(現在のエプソン)から発売された「HC-20」で、まあ重量が1.7kgもあったので、後の「Pocket PC」と呼ばれる製品群とはコンセプトが違います。それでもその後、NEC「PC8201」(京セラのOEMでTandy TRS-80 model 100と同じ)や、キヤノン「X-07」NECの「PC-2001」(仕事で使えるマシンではありません)などを次々と買い込んだものです。
 PDAと呼ばれるマシンの最初はソニー「PalmTop」だと思うのですが、これは手を出しませんでした。また、その時代に主流となった製品、話題になったマシンには手を出さないという「へそまがり」な習性から、リナザウ、Palm、CLE…の御三家は使っていません。一方で、NEC「モバイルギア」やドコモ「シグマリオン」、そしてPocket PCでは、カシオペア(CASSIOPEIA)をかなり使い込んだし、その後はコンパックのiPAQなどを使いました(HP iPAQ rx4240は現在でも愛用)。また、小型のPCとしては、1995年に発売された日本IBMの「PalmTop PC110」で遊び、そして96年に発売された東芝の「Libretto」は、20、50、100までは使いました。1990年台末頃には、海外出張にもLibrettoを持っていったものです。あと、安値に釣られてNEC MOBIO(NX)を買ったけど、これはあまり使わなかった記憶があります。
 そんな過去に使った数ある携帯情報端末の中で、最高傑作は何かというと、個人的には「モバギ」、すなわちNEC「モバイルギア」を推したいところです。それもWindowsCE2.0端末になってからのMobile GearⅡシリーズではなく、初期のMC-MK11やMK32あたりの製品が最高でした。DOS化の話は別にしても、約500gの重量で携帯しやすい形状、起動の早さは出色で、単3電池2本で長時間駆動しました。16.5mmピッチのキーボードを搭載しており、ともかく文字入力がしやすいことが特徴です。キータッチの感触についても非常に優れており、長文テキストの入力も苦になりませんでした。私は、最近「ポメラ」が発売された時、テクスト入力マシンとしてのモバイルギアとの比較を思いついたぐらいです。

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 前置きが長くなりましたが、今回購入したau「IS01」は、シャープ製のandroid端末です。小さいながらフルキーボードを搭載し、5インチで960×480dotの液晶ディスプレイを備えています。赤外線通信機能やBluetooth、MicroSDスロット、USBなど拡張性やI/Fも十分で、スマートフォンというよりも「MID」であり、また過去に使ってきた「PDA」の系譜に連なるデバイスと言えます。まもなく、ほぼ同機能のシャープ製端末「LYNX SH-10B」がドコモから登場しますが、あえて今回auの「IS01」を購入したのには理由があります。それは「デビュー割」で月々1050円OFFになるので、通信料金の基本料がほぼ0円になるということ。つまり、SIM無しで動作する「IS01」を、SIMを抜いてWi-Fi端末として利用すれば、本体価格36500円の割賦金額のみで維持できるということ。さらに、既に1台au端末を使っていれば、もう1台の通信料金が毎月千円ちょっと安くなり、結果としてほぼ24回分割払いの金額とほぼ同じ金額が毎月割引されることになり、事実上IS01が「タダ」で入手できることになるのです。こうなると、買わない手はありません。

 さて、まずは簡単なインプレッションです。
 私が購入したIS01は「黒」ですが、マットな表面を持つ筐体は、誰かが言ったように「メガネケース」にみえなくもありません。重量は227g、「DS Lite」とほぼ同じサイズで、片手で持つことができます。画面サイズと解像度の関係はマッチしており、ブラウザもメールもtwitterクライアントの利用も、かなり快適です。一応、標準搭載されているオリジナルのgmailクライアントもtwitterクライアントも、まあまあ使えます。文字入力は、標準搭載のFEPに慣れるのに少し時間はかかるものの、端末をデスクに置いた状態なら両手で入力が可能。両手で持って、2本の親指で入力することも可能です。標準搭載のメモ帳とAndroid Marketからダウンロードしたテキストエディターを使ってみましたが、けっこう快適にメモができます。
 驚いたのは、ワンセグTVの感度。他のワンセグケータイでは見られない部屋でも十分に見ることが出来ます。むろん、SIM抜きでも動作するので、ワンセグTVとしてだけでも十分に高機能です。さらに、使って面白かったのが標準搭載の「名刺リーダー」です。名前や住所、電話番号、肩書きなど、一瞬でぼ完全に読み取りますし、これはけっこう実用的です。さらに、電子辞書機能(明鏡国語辞典MX、ジーニアス英和辞典MX、ジーニアス和英辞典MX、カタカナ新語辞典 スペリング辞典、百科事典etc.)が入っているのも、ポイントが高いですね。
 とりあえず、標準搭載の機能で一通り遊んでみた後、Android Marketから、Opera-mini、青空文庫ビュアー、日本語テキストエディタ、ファイラーなどをダウンロードしました。さらに2chブラウザのTuboroid、twitterクライアントのtwicca(β版)あたりをインストールしてみました。
 赤外線通信機能やBluetoothなどはまだ使っていません。これからしばらく毎日持ち歩いて使ってみて、さらにアプリもインストールして、また続きを報告します。あ、そうだ、適当なケースを探さなくちゃ…

2010年07月20日

●iPADとネットブック

 最近iPADとネットブックを比較する記事をよく見掛けます。例えばネットブックの市場はiPADに食われつつある…とか、ネットブックを購入するよりもiPADの購入を勧める…といった記事です。
 時々ネットを見て、メールやSNS、Twitterでやり取りをして、あとはYouTubeの動画を見たりゲームで遊んだり…といった使い方なら、ネットブックとiPADは競合します。そうした目的でネットブックを購入しようとする人は、確かにiPADという選択肢があると思います。しかし、仕事を含めてハードにコンピュータを使うのなら、個人的にはiPADは話にならない端末です。用途によってはまったく使い物にならないということです。一方で、目的によってはiPADの方がすぐれている部分もあります。まあ、用途、利用目的がまったく異なるiPADとネットブックを比較すること自体がナンセンスということでしょうか。
 ネットブックでしか出来ないこともあれば、iPADでしかできないこともあります。しかし確実に言えることは、iPADで出来ることは概ねネットブックできますが、ネットブックで出来ることの全てがiPADで出来るわけではありません。いちばん簡単な話では、iPADはプリント出力ができないし、有線LANにも接続できません。

 私は現在、iPADもネットブックも両方使っています。ただ、iPADの方はあくまでiPAD向けコンテンツ開発のために仕事で利用しているだけで、仕事もプライベートも含めた日常ユースにはネットブックを使っています。
 ちなみに私は、国内外の出張にはネットブックを持っていくこのが普通です。ネットブックよりも軽量で高性能のノートPCもたくさんありますが、私の用途では別にネットブックで十分に用が足りるし、落としても壊しても損害が少ないので、ネットブックを持ち歩くことが多いわけです。しかし私は、こうした出張にiPADを持っていくことは絶対にないでしょう。

 私の仕事は、基本的にWordで大量の文章を書くこと、PowerPointで企画書やレポートを作成すること…で成り立っています。こうした仕事はiPADではまずうまく処理できないし、多くのビジネスマンが同じような状況にあることは推測できます。
 一方で、先に述べたように、時々ネットを見てメールやSNS、Twitterでやり取りをして、あとはYouTubeの動画を見たりゲームで遊んだり…といった使い方なら、iPADは若干重過ぎるとは思いますが、ほぼ文句の無い使いやすい端末です。ビジネス分野での利用についても、店舗や医療現場等での情報プレゼン用途などには、タブレット形状でタッチデバイスであるiPADの方が使いやすいことは確実です。趣味用途だけではなく、こうした部分でのビジネス用途でのiPADの将来性は十分に感じています。いや、それをわかっているからこそ、仕事ではiPAD向けのコンテンツ開発をスタートしたわけです。例えば、現在私は、iPADをレセプトコンピュータとして使えないかと、真剣に考えています。
 しかし、iPADのソフトウェアキーボードで長時間文字入力をすることは無理ですし、iPADに専用キーボードを併せて持ち歩くのなら、その使い勝手はむろん重量と体積もバカバカしいものになってしまいます。結局、長時間文字入力を基本とする仕事、さらにはPowerPoint やExcelを駆使する仕事では、ネットブックしか選択肢に入らないことも絶対的な事実です。こういう仕事のスタイルは古い…というひともいるかもしれませんが、日本の多くの企業では、未だOfficeソフトの利用が主流であることも事実です。
 また、iPADには、有線LANやメモリカードスロットなど、ネットブックには必ず装備されているI/Fが装備されていません。確かにWi-Fiが普及した現在、有線LANポートなどいまやレガシーインタフェースだとの声もありますが、海外のホテルなどで有線LANしかないケースは未だ多いし、わざわざWi-Fiに変換して接続するのは面倒です。メモリカードスロットも同じで、私のように海外出張時にデジカメを多用し、撮影画像をサクっとPCにバックアップしたいと言うニーズがあるので、カードスロットがあった方が楽です。

 そして何よりも、どんな用途にも一通り使えるものの処理能力に限界がある低機能のネットブックは、自分なりに改良して使いこなす楽しみがあります。様々なフリーソフトを入れたり、必要に応じてメモリやHDDを増設したり、自分が使いやすいハードウェアデバイスに仕上げていく楽しみがあります。これは、iPADに様々なアプリを入れていくこととは、ちょっと意味が異なります。iPADは、基本的な使い方は、メーカーがコンセプトで謳いあげている通りです。どんなアプリを入れようと、できないことはできないし、逆にメーカーが狙うコンセプトから逸脱する情報処理デバイスにはなりません。そういった意味では、iPADをハードウェアデバイスとしてみた場合、「コンセプトや用途を押し付けられている」…という窮屈さを感じます。

 今回の文で言いたかったことは、ネットブックとiPADの優劣ではなく、2つのデバイスを比較することの無意味さです。しかし個人的には、iPADが醸し出す「コンセプトを押し付けられている」という窮屈さ…は、どうにも好きではありません。こういう人は、世の中にけっこう多いと思っています。

2010年07月19日

●無印良品の「厚手テープ使いショルダー」

 毎日カバンに大量のガジェットを持ち歩いている私。カバンの内容物は日によって違うのですが、毎日ほぼ確実に持ち歩いているモノは、概ね以下の通り。携帯2台(P09-AとSC-01B)、コンデジ1台(その日の気分で機種は変わります)、SANYO「ICR-PS502RM」、Walkman「NW-S745」、小型の電子辞書、ポケットラジオ…と、以上の必需品に加えて最近はKindle2を持ち歩いていますし、日によってはノートPCが加わります。さらに文庫または新書が最低3冊は入っている他、メモ帳やら名刺入れやら筆記用具やら財布やらも加えて、パソコンを持たない日でも概ね2~2.5Kgの内容物を入れたカバンを持ち歩いているわけです。
 持ち歩くバッグも、その時の気分で時々変えるのですが、ここ2ヶ月ぐらいは、3月に買ったKELTYのデイパック「NIGHT HAWK」ばかり使ってました。ただ、本質的にはショルダーバッグが好きで、これは昔からTIMBUK2のメッセンジャーに決めています。クラシックメッセンジャーのSかラップトップメッセンジャーのSを、いちばんよく使います。毎日2Kg前後の重量を持ち歩いていると、ショルダーバッグは必ず、ベルトと本体をつなぐ部分が壊れてきます。かつてポーターのバッグを良く使っていた頃、何度も本体とベルトの接合部の金具が壊れて修理する羽目になったし、デザインが好きなManhattan Portageのメッセンジャーも、2Kg以上の内容物を毎日持ち歩くのには適しません。それで、ともかく頑丈なTIMBUK2を使うことに決めていました。
 さて、そんな私ですがここ1週間ほど、今までまったく使ったことのないチープなバッグを使っています。それは、友人から勧められたもので、無印良品の「厚手テープ使いショルダー(黒)」というヤツ。なんと2580円という激安価格のキャンパス地のバッグです。名称どおり、底部からサイドのマチ部分までぐるっと縫い付けられた厚地のテープがそのままショルダーベルトになっているので、相当重量のあるものを入れても大丈夫そう。実際にネットブックを含めて3Kg以上の荷物を入れても、しっかりと保持しています。内部に3つのポケット(1つはファスナー付き)、外部にも2つのポケットがついており、肩からかけるとトートバッグのような形状で、出し入れもしやすく使いやすいのが気に入りました。大判の雑誌も余裕で入るサイズです。問題は、キャンパス地でできているので、TIMBUK2のような防水機能がないこと。強い雨の日には、あまり使いたくありません。でも、今のところけっこう大量の内容物を入れて毎日持ち歩いても問題ありません。いままで使ったことのないチープなバッグですか、普段使いにしばらく使い続けてみようと思っています。

2010年07月14日

●近況報告(誰に?)

 それにしても、体がボロボロです。ここまで体調が酷いと、逆に笑ってしまいます。もう5年以上前から定期的に観察を続けていた喉のポリープ(声門ポリープ)は、発声困難がひどくなったこともあって、ついに手術待ったなしの状況になりました。嫌だ嫌だと断っていたのですが、次回の診察時には、いつ手術するかの返事をしなくてはなりません。そして、海外出張から帰ってきたとたん、背中と腕の激痛に悩まされています。10日ほど前から首筋を伸ばすと、腕と背中の神経が激しく痛むのです。あまりの痛みに病院へ行ったら、頚椎がどうたらこうたら…で、手術はしないにしても神経ブロックなどの治療に入るそうです。そして、バイク事故の古傷である膝関節も痛みがひどく歩行が困難です。どうやら膝の関節の損傷が酷くなったようで、来週にでも整形外科に行って来るつもりです。
 で、こんなに体調が悪いにもかかわらず、酒量は増える一方。ほとんど毎日、「飲んだくれ」の状態。一昨夜は、夜8時頃に飲み始めて日にちが変わるまで飲み続け、昨夜も池袋で飲んだ後、練馬でまた飲み、どう考えても連日飲み過ぎ。私は、若い頃にはあまりお酒を飲む方ではなかったのですが、ここ10年ほどはかなり酒量が増え、基本的には365日ほぼ毎日飲んでいる状態です。
 なんだか、人生に対して多少投げやりになっているぶぶんがるのかもしれません。ただし、悪い意味での投げやりではなく、もう十分に生きたし楽しく遊んだので、病気で死ぬのも飲み過ぎて死ぬのも別に怖くない…といった心境です。思えば、ここまで好き勝手に生きて、やりたいことをやって、しかもこの年まで一応メシを食ってこられたのだから、周囲に感謝し、満足すべき人生であったということです。こんなデタラメ人間の周囲にいた人間は、さぞ迷惑だったでしょう。
 ただ、今のところ、すぐには死にそうにはありません。あそこが痛い、ここが調子が悪い…などと言っている人間に限って、妙に長生きし、周囲の人間に迷惑をかけ続けるものです。ああ、自分もそうなるのかもしれません。遊び過ぎた罰で、貧乏で寝たきりになって、とってもつらい老後を送ることになるかもしれません。

 ああ、くだらないことを書いてる…

2010年07月08日

●街撮りスナップカメラとしての「EX-Z2000」

 暇を見てEX-Z2000で遊んでいます。毎日持ち歩いて手当たり次第に撮影していますが、操作性にも慣れて、なかなか良いカメラだとわかってきました。CASIOというブランドは、高画質にこだわる一家言あるカメラ好きには忌避される傾向にありますが、こうして使ってみると、ブランドイメージだけで判断するのはよくないということが、よくわかります。

 さて、私のスタイルでは非常に撮る機会が多いノンストロボの夜景や室内撮影も、EX-Z2000は基本的にOKです。普通のオート、プレミアオート、ベストショットの夜景モードと、いろいろ撮り較べてみましたが、結果にあまり大きな差は感じません。広角側で撮ればF2.8、ISOは400~500、1/30~1/60あたりです。もう少し暗いところでも、すごく効くわけではないけどそこそこには働く手ぶれ補正のおかげで、1/15秒くらいまでは、ほぼ手持ちで問題なく撮影可能。そして、ISO400までならノイズも少なく、ISO800の画像でも、多少のっぺりしてはくるものの十分に使えます。

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 5センチまで近づけるスーパーマクロも試して見ましたが、風で揺れる小さな花の雌しべの先の花粉がわかるほどです。悪くありません。

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 結論として、このカメラ、なかなか使い勝手が良いスナップカメラです。マニアックなレベルで多くを望まなければ、画質にも大きな不満はありません。小型・軽量で起動も速いし、普段ポケットに入れて持ち歩くには好適です、特に海外旅行時の街歩きなどに持っていれば、昼夜共に十分に使えると思います。
 それにしても、これだけの機能を持ち、様々なシチュエーションで十分によく写るつデジカメが、トイデジと大差の無い1万円台前半で買えるという事実には納得できません。消費者から見て安いのは喜ばしいことでしょうが、ここまでデフレ気味の値段では、逆にわが国の製造業の行く末が心配になってきます。

 ところで、スナップ用に使うなると、私の場合は「ケース無しで裸でポケットに入れて持ち歩く」のが基本です。海外などでは、これが最も安全な使い方でもあります。私は「液晶保護シート」なるものが嫌いで、デジタル一眼レフなんかには絶対に貼らないのですが、ケース無しで裸でポケットに入れて持ち歩くとなれば、貼るべきでしょう。EX-Z2000には、100円ショップで売っているDsi用の保護シートがほぼぴったりサイズでした。
 そして、滑りやすいボディにも対策を施します。こんな時に私が使うのは、東急ハンズで買った「スベリ止めシート サンストップ」なる製品。裏がシールになっている薄い合成ゴムのシートで30センチ四方ぐらいのシートが300円程度で買えます。これを適当なサイズに切って、カメラの前面と背面の指が掛かる部分に張れば、滑り止め効果はバッチリ。私が買ったEX-Z2000は黒なので、2×3cmほどの黒いすべり止めシートを前面に、最長辺が1cmほどの3角形のシートを背面の液晶モニタ右側の最上部に貼りました。結果、すべり止め効果はバッチリです。

 EX-Z2000は、サイズ、重量、起動時間、速写性、屋内外の画質、バッテリー駆動時間…等々を考えると、かなり理想に近いスナップカメラかもしれません。

2010年07月06日

●CASIO「EX-Z2000」を購入

 コンパクトデジカメ、CASIO「EX-Z2000」を購入しました。このデジカメを購入した理由は、小型・軽量のデジカメが欲しかったからです。ここのところGRD、F200EXR、F70EXR…と、いずれも高画質ではあってもコンデジにしては少し大きめの機種ばかり持ち歩いていたので、バッテリー込みで100g台前半の小さいデジカメが欲しいなと思ったからです。それともうひとつ、「安かった」というのも大きな理由です。今回購入した「EX-Z2000」は、なんと12000円台で買えました。今年の2月に発売されたばかりの現行機種で、1410万画素CCD、プレミアムオート、動画合成機能「ダイナミックフォト」も搭載、さらにHD動画も撮影できるという製品です。CASIOのコンデジとしては、主力機種の1つと言ってもよい製品。4月頃までは量販店で2万円台半ばで売られていたのです。それが何故かここへ来て急に値下がりをし、13000円以下になったので、思わず買ってしまいました。いったい、なぜここまで安くなるのかわかりませんが、この機種がこの値段ではメーカーも気の毒です。
 思えばCASIOのデジカメは、200万画素、固定焦点の小型軽量デジカメの名機「EX-S2」以来です(これは今でも時々使っています)。

 早速撮影してみました。とりあえず、プレミアムオート(上)と普通のオート(下)での撮影画像を確認しました。

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 ご覧の通り、特に可もなく不可も無い絵作りです。元画像で見ると、1410万画素もあるにしては、それほど解像感が高いわけではないし、パソコンのディスプレイで確認すると、実際に細部の諧調はけっこうつぶれ気味かも。まあ、このカメラの目的・用途から見れば、特に気になるほどの問題ではありません。
 評価するために適当な被写体と撮影条件でのテストではないので、プレミアムオートの効果については特に評価しません。ただ、明暗の差がある同じシーンを両モードで撮影してみると、普通のオートよりもプレミアムオートの方が暗部の諧調を再現し、ダイナミックレンジが広がる感じ。
 また、オフィスの近辺を撮った限りでは、普通のオート、プレミアムオートともに、少し人工的な絵になる感じがしました。だからといって不快になるほど、実際の風景の再現性が低いわけでもないし、発色もけっこう自然な感じに落ち着いています。レンジ感もありますし、破綻の少ない画像です。いずれにしても、これがトイデジと大差のない12000円台のカメラだと思えば、画質についてはまったく文句はありません。小型軽量を活かして、メモ機として重宝しそうです。
 いちばん気になったのは、グリップ。引っ掛かりがないので、撮影中に落としそうで怖いです。前面の指が掛かる部分にゴムか何かを貼るなど、少し改造を考えた方がいいかもしれません。あとは、全体的にもう少し動作が速いといいのだけれど…

 この「EX-Z2000」、バッテリーが580枚持つのもいいですね。1日で数百カットを撮影する海外旅行時などでも、一度充電したら確実に丸1日は持つでしょう。次回の海外出張には、ぜひ持参したいと思います。
 ちょっと思ったのは、この「EX-Z2000」の1410万画素というのは、数十台はある私の手持ちのデジカメの中では、3台のデジタル一眼レフも含めて、最大の画素数だってことです。CCDは、1/2.3型ですから、かつてよく誰かさんが非難していた、いわゆる「極小画素」の極みってヤツですね。なんとなく、笑っちゃいます。さすがに、この画素数は必要がないことは確かです。
 ともかく、値段から見れば十分な画質と機能です。持ちにくいデザイン形状は納得できませんが、サイズや重量には満足、バッテリーの持ちもOK。操作性は、しょせんは「慣れ」の問題です。あとは夜間撮影にそこそこの能力を発揮してくれることを期待しましょう。しばらく、持ち歩いてみます。