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つまんねぇ写真ばっかり撮ってんじゃねぇよ(笑)   2002/1/23

 不愉快な文を書きます。タイトル見て「不愉快そうな内容だ…」と直感した方は、以降を読まないで下さい。間違って読むと、「お前は何様だ?こんなクソサイトは二度と来るもんか!…」という気持ちになります(笑)。

 デジカメサイトに掲載されている写真(画像)ってどうしてこんなに面白くないものばかりなのでしょうか? うまく言えないのですが、自然体で撮った写真が少なくて、何か「良い写真を撮ろう」と意気込んだ写真が多く、カッコつけてるだけで面白くもなんともない写真が多いですねぇ(個人的な感想ですが…)。
 つまんない写真を撮ること自体は構いません、趣味は人それぞれですから…。しかしそれをWebで堂々と公開するのはやめて欲しいものです。
 自分のサイト内の撮影画像を棚に上げて…と言うよりも、自分に対する苛立ちも含めて、以下のコメントを書きます。


■いろいろなデジカメサイト

 ともかく「カメラで写真を撮る」趣味の方は非常に多いようで、"浜の真砂"のような数のデジカメサイト、銀塩カメラサイトがあり、そこには様々な機種で撮影したありとあらゆる画像がアップされています。デジカメサイト、銀塩カメラサイトともに、大きく3つに分類できると思います。
  • @情報サイト
     デジカメの製品情報やインプレッション、価格情報、撮影方法などデジカメに関する情報やノウハウを掲載しているサイト。
  • Aアルバム系サイト
     「よい写真」「美しい写真」を撮ることが趣味の方のサイトで、自分で撮影した画像を大量にアップしているサイト。
  • B趣味系画像サイト
     上記Aのアルバム系サイトの1種だが、何か他に趣味があって、その付帯情報として写真画像を大量にアップしているサイト。例えば、「旅行が趣味で旅行ガイドとしてサイト機能を持ちながら旅の画像を大量にアップしている」「フィギュアの収集が趣味で自分が集めたフィギュアの画像を大量にアップしている」…といった画像サイト。
 @とBについては、「情報」さえ有用であれば、別にそこに掲載されている画像がどんなものであろうと、あまり気になりません。画質を比較するサイトならば、画質の違いが一目でわかるような被写体を選択すればよいのであって、別に「良い写真」を掲載する必要はありません。

 問題はAのアルバム系サイトです。ともかく「これが人様に公開するような画像か?」と思うような、とんでもなく「自己満足型」の画像が多いのに驚きます。

■ありきたりな風景画像

 アマチュアが撮影する風景画像と聞くと、よくある「アマチュアカメラマン固有の習性」を思い浮かべます。
 例えば日本中のあちこちに、三脚に大型のレンズをつけたアマチュアカメラマンが集まる「美しい風景の定番撮影スポット」があります。例えば、戦場ヶ原の西隣にある小田代ヶ原の展望台正面の1本のシラカバが有名ですね。なんでも通称「伯爵夫人」「貴婦人」とか呼ばれ、プロやアマチュアカメラマンの絶好の被写体として湿原のシンボル的存在となっているとのこと。シーズンによっては何百人ものアマチュアカメラマンが同じ被写体に向かってレンズを向けています。あまりに多くのアマチュアカメラマンが車で押し寄せたため、環境の悪化が問題になり、小田代ヶ原に入る市道は一般車両の乗り入れが規制されました。
 まあ後日談はともかく、同じ1本の木に向かって高級カメラを持った数百人のアマチュアカメラマンがレンズを向けている光景は異様でもあり、非常に滑稽です。笑えます。誰もが撮る陳腐な画像を撮って何が面白いのでしょう?
 こんな画像は、プロが撮影した画像を見れば十分。有象無象が撮影した個人的な「佳作」を見る意味などありません。
 …ちょっと言い過ぎました。何を撮ろうと個人の勝手ですね。でも、私はこうした定番スポットの写真を撮影するカメラマニアのメンタリティは、さっぱり理解できません。

■フォトグラファーの視点…を真似する人々

 例えば、ちょっと高価なデジカメを買ってそれで自宅の周囲の自然や街中、そして名勝地などで撮影し、たいした写真でもないのにそれを「四季の歌」とか「都会の光と影」とか「早春の譜」とか…カッコつけたタイトルにしてるホームページを見ると、「どうでもいい自己満足アルバムに恥ずかしげもなくごたいそうなタイトルつけんなよ!」と、怒りが込み上げてきます(笑)。
 こういうホームページに掲載されている写真に限って、雑木林の木漏れ日を撮ったり、わざわざ逆光で風景を撮影したり、道路に写る人物の影だけを写したり…何か誇らしげに「フォトグラファー的な視点」を強調するものが多いのが気になるところ。街中で撮影したスナップの場合、カラスが荒らしたあとの早朝のゴミ箱を撮影して「都市の憂鬱」なんてタイトルつけてたりして…(実際にありました)。そんなものタダのゴミ箱の画像だろ…って言いたくなります。
 要するに普通の人はこんなところを撮らないだろうというアングルや被写体を扱った画像が多いのです。また、撮影した画像にはそれなりの「哲学」がある、ってことを言いたい感じがミエミエ。確かにこうした写真家ならではの視点で日常に風景を切り取った写真というのは、アサヒカメラや日本カメラなどのカメラ雑誌の巻頭グラビアに毎月たくさん掲載されています。だからと言って、同じような写真を撮れば、そこに「世相を切り取る視点」が生まれるわけではありません。

■遠慮ってものが欲しいなぁ…

 こういうホームページを見ていると、公開している人が写真撮影が大好きだってことはよくわかります。自分なりにカッコイイ写真を撮りたい気持ちも理解できます。普通に被写体を撮るのではなく、わざわざ逆光で撮影してみたり、アングルを変えてみたくなる気持ちもよくわかります。そして何よりも、そうやってカッコつけて撮影した画像をホームページで公開したくなる気持ち…よくわかります。でも、しょせんはカッコつけただけの自己満足の素人写真、公開するにあたっては少しは遠慮ってものが欲しいですね(笑)。堂々ともったいぶったタイトルつけて公開しないで下さい。
 もっと可笑しいのは、写真に自作の下手な「ポエム」がついてたりして…、しかもパロディならともかく大真面目。こういう「羞恥心のないサイト」って、逆に見ている方が恥ずかしくなります。
 こうして見ると、誰でも好きなことを公開できるホームページというのは非常に民主的なようで、逆に「感性に対する暴力」も感じるメディアですね。本来、他人に見せるべきではないようなつまんないコンテンツまで見せられちゃうわけですから。ここでいう不愉快なコンテンツというのは「ネオナチ系コンテンツ」みたいな意味での不愉快さじゃありません。あくまで「表現や主張が稚拙ゆえに感性を逆撫でする不愉快さ」のことです。

■情報としての画像、エンターテイメントとしての画像

 下手な写真家気取りの画像を「マイアルバム」として公開するぐらいなら、せめて「おおっ!」という画像を公開して欲しいですね。猫が犬を襲ってるところ(?)とか、デジカメからキノコが生えている画像(?)とか…、まず見られないシーンならWebで公開する価値も意味も十分にあります。…と冗談はさておき、「ドキュメンタリー」としての価値がある画像、または多くの人が知らない事象を見せてくれる画像は、それだけで公開する意味が十分にあると思います。要するに、「ひとりよがり」の画像よりは「情報としての画像」の方が、はるかに公開する意味がある…ということです。例えば、海外旅行の好きな私は初めて行く場所の情報をよくWebサイトで集めますが、「乗ったことがない交通機関の利用法」のような貴重な情報が画像付きで掲載されているサイトは、非常に役立つしうれしいものです。反面、家族旅行でパリに行った時の「エッフェル塔をバックに親子が笑っている画像」のようなものは、見たくもありません。
 また、個人的に面白いと思うのは、徹底的にプライベートな画像です。別に若い女性の裸じゃなくても構いません、中年男性がトイレに入っている姿でもいいですよ。ともかく、どうせロクな被写体がないんだったら、徹底して自分の私生活を撮るのもいいかも。他人の私生活を見るのは楽しい…って意味ではなく、私小説が立派な小説表現手法であるのと同じく、下手な創作よりも現実の生活を見せる方がはるかに「ドキュメンタリー」だからです。ドキュメンタリーを作品とするためには、何も大げさな取材対象を設定する必要はありません。
 下手な画像に下手なポエムが添えてあるようなデジカメサイト…と較べれば、デジカメを活用した「エロサイト」の方がよほどマシ…と考えます。エロサイトとは言っても、けっしてポルノサイトだけではありません。雑誌のヌード写真をスキャンして大量に掲載しているようなコンテンツはオリジナリティのないクソですし、ほとんど興味がわきません。私が好きなエロサイトとは、自分で撮影したエロティックなオリジナル画像を掲載しているサイトです。言うまでもないことですが、デジカメの機能に合致した本来の使い方として、「プライベートなエロ画像を撮りやすい」点があります。デジカメのデジカメらしい使い方のひとつに、こうしたプライベートなエロ画像の撮影があることは確かです。こうした画像の中でも、感性を刺激するようなフェティッシュなエロ画像を公開しているサイトなんかを見ると、頭が下がります。ストッキングを履いた恋人の脚だけを舐めるように撮影した画像を大量に掲載しているサイトなんかを見ると、自分の趣味に合うかどうかは別にして、非常に意味のある「撮影行為」をしているんだなぁ…と感心してしまう私です(笑)。

…この項、続く…


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