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本格的なネットワークカメラで遊ぼう    コレガ CG-NCMN     2004/3/24

 Webカメラなんて、昨今は誰でも簡単に遊べるアプリケーションです。パソコンとUSBで接続するタイプの安価なカメラを使ってもいいし、ノートパソコンにカメラが内蔵されているものもあります。このサイトでも、低価格トイデジカメであるWS30を使ったWebカメラの実験をやったりしました。
 でもやっぱり、Webカメラとして使いやすくて便利なのは、パソコンを起動しなくても使えるCPU&サーバー機能内蔵型のネットワークカメラ。この手の商品は数年前までは主に業務用途で使われており、かなり値段が高くて個人ユーザにはなかなか手がでにくいものでした。
 2年ほど前に松下電器が10万円以下のネットワークカメラを発売して以降、各社が追随し、いまや5万円以下で様々なネットワークカメラがラインアップされています。


■ネットワークカメラ遊びの個人史

 個人的にネットワークカメラに興味を持ったのは、1996年頃です。当時、「インターネット・ビデオフォン」(要するにインターネットを使ったTV電話、TV会議)がちょっとしたブームになりました。ビジネス用のビデオ会議システム(ソフトウェア)標準化の動きの中から出てきた大手メーカの製品(Intel「BideoPhone」、Microsoft「NetMeeting」etc.)と、より趣味的な部分で普及しつつある製品(「CU-SeeMe」「Enhanced CU-SeeMe」、「VDOPhone」、「Face2Face」etc.)とが競っていた時代です。当時インターネットビデオフォンの普及に最も大きな役割を果たしたソフトは、やはり「CU-SeeMe」ですが、これはけっこう遊んだものです。
 ただ、当時は28.8Kbpsのアナログモデムが主流だった時代、小さな画像を1秒間に数コマアップするのがせいいっぱいだったですね。それでも、「CU-SeeMe」ユーザが集うリフレクターサイトは、けっこう賑わっていたものです。

■当時のカメラ環境

 当時、一般ユーザが最も簡単に実現できるインターネットビデオフォンは、ソフトウェアにEnhanced CU-SeeMe、CCDカメラに「ルコラ」または「キューカム」を使う…、というシステムだったと思います。インターネットビデオフォンのユーザ急増に大きく貢献したのが、ルコラとキューカムという「プリンタポート接続の簡易型CCDカメラ」とEnhanced CU-SeeMeとを組み合わせたパッケージの存在でした。
 USBなどという高速インタフェースが存在しなかった当時、インターネットビデオフォンのカメラ入力の方法には2種類ありました。1つは、「NTSCビデオ信号を出力する汎用のCCDカメラ+ビデオキャプチャーボード」の組み合わせで、これは基本的には揃えるのにお金がかかるものでした。当時、ビデオキャプチャーボードを購入するとなると、それだけでどうしても2〜3万円以上はかかり、CCDカメラと合わせて5万円前後の出費となってしまいました。
 当時のパソコン用CCDカメラは20〜25万画素の製品が主流で、高機能タイプはオートフォーカス機能も備えていました。それらに比べて「ルコラ」や「キューカム」は画素数が少なくフォーカス調整もマニュアルでしたが、「プリンタポートから画像入力ができる」ため、キャプチャーボードを必要としませんでした。接続・設定はいたって簡単、また価格も安く、カメラだけで1万円前後、日本語版Enhanced CU-SeeMeとを含めたセットで2万円程度で購入することができました。

■「NetworkEye/270 FrameSever」の話

 インターネットビデオフォン向けに、いろいろなネットカメラ類が商品化される中、「ルコラ」や「キューカム」などの安価なカメラを使って、個人でインターネット上の「定点観測」サイトを開設する人が増加したのも、同じく1996年頃です。主に海外のサイトでしたが、「覗き穴」と称する24時間、街角等の風景を映しているサイトや、レストランの店内の様子を流しているサイトなどが急激に増え始めました。
 早速自分でもやってみようと思ったのですが、24時間定点観測サイトを作るためには、パソコン接続型カメラを使う限り、パソコンも24時間稼動させなければなりません。そうなるとやはり欲しいのは、CPUやサーバー機能を内蔵するスタンドアロン型のネットワークカメラです。しかし、1996〜7年当時のスタンドアロン型ネットワークカメラは、業務用のバカ高い製品(AXISやCanonの製品)が大半でした。そんな状況の中で見つけたのが、「NetworkEye/270 FrameSever」(カナダのMicroplex Systems社)という製品です。わずか幅11.2cm、高さ2.7cm、奥行9.3cmの小さなボックス状の本体の中にWWWサーバーやFTPサーバーの機能をROMで内蔵している他、フラッシュメモリによる64Kバイトのユーザエリアを備えていました。カメラはキューカムだけに対応していました(当初製品は白黒カメラのみ対応)。セットアップは簡単で、ACアダプタとキューカムを接続し、10Base-Tケーブルでイーサネットにネットワーク接続します。次にWINDOWS95のDOSプロンプトから「ARP」コマンドでIPアドレスを設定、あとはブラウザからNetworkEyeにアクセスすることができます。ユーザエリアにはHTMLを書き込むことができますが、初期設定用のページのHTMLや撮影データ表示用のHTMLがあらかじめ用意されており、購入したらすぐに定点観測サイトを作ることができる…というものでした。
 このNetworkEye、当時私はカナダのMicroplex Systems社から直接購入(輸入)しました。確かキューカム込みで7〜8万円だったと思います。その後一時期、国内でも大日電子から入手することができるようになりましたが、1999年頃にはもう製品そのものがなくなっていました。
 NetworkEyeは、現在のCPU&サーバー内蔵型ネットワークカメラと基本的に同じものです。当時は、回線速度がせいぜいISDN程度と遅かったため、160×120dotぐらいの画像を毎秒数コマアップする程度がせいいっぱいでした。それにしても、NetworkEyeでは面白く遊びましたね。

■コレガ「CG-NCMN」を使ってみる

 話はやっと、現在に戻ります。ここへ来て、次々に低価格ネットワークカメラが発売される中で、興味を持っていた製品がいくつかあります。まずはVGA/30fpsを実現するアクシスコミュニケーションズ「AXIS 205 Network Camera」、次にMPEG-4動画に対応するアイ・オー・データ機器「TS-LANCAM」、そして実売1万円台とあまりも安いコレガ「CG-WLNC11MN(無線LAN内蔵)/「CG-NCMN」(Ethernet接続)」の3社の製品です。
 …で、先週の日曜日、所用で秋葉原を歩いていたら、中央通り沿いの「俺コンハウス」の店頭で「CG-NCMN」を見つけ、衝動買いしたというわけです。


 「CG-NCMN」は、なんとなく予想外の色(パステルカラー)と予想外の形(樽型)でした。カメラ部は1/3インチ、30万画素のカラーCMOSカメラです。パッケージには、ユーティリティーディスク、ACアダプター、壁掛けキット、スタンドなどが同梱されています。
 早速オフィス内LANのハブに接続し、LAN内の適当なパソコンにユーティリティソフトをインストールします。カメラの設定をしようと、ソフトを起動しましたがカメラを認識しません。どうやら、カメラにあらかじめ割り当ててあるIPアドレスが「192.168.1.245」であるのに対し、DHCPで割り振られているオフィス内のIPアドレスが「192168.0.〜」グループであることが原因のようです。そこで、カメラのIPアドレスを「192.168.0.245」と変更したところ、あっさりとカメラを認識しました。
 現在のオフィスから外部への回線はADSLですから、アップリンクのスループットは1Mbps以下、そうなると動画なんか公開するのは到底無理です。それに固定IPアドレスを割り当てるのも面倒。そこで、とりあえずはFTPで、毎秒1〜2枚の静止画をアップすることにしました。
 カメラ管理用ユーティリティは非常に使い勝手が悪い上、貼付マニュアルはほとんど役に立たず、CD-ROMに焼かれていた詳細マニュアルを読んで、FTPの設定を行いました。

 その結果がこちらです(最新画像はリロードして下さい)。
 何の変哲もないオフィス内ライブ画像ですが、時々私の姿が見られるかもしれません。また、設置場所を時々変えるようにします。

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