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WS30 高画質画像取り込みユーティリティ

　WS30ユーザーの藤本さんが、非常に興味深いツールを作られたので、ご紹介させて頂きます。

WS30の画像の傾向

　さて、WS30の撮影画像は、他のVGAのトイデジカメと比較する限り、かなり優れたものと言えますが、一般のデジカメ画像と比較すると、はっきり言って異質なものです。WS30の画像は、VGA機として見ればそれなりの解像度感はあるものの、色調がベタになり、細かい階調はつぶれてしまうことはユーザーの皆さんはよくご存知だと思います。よく「絵の具を塗ったような…」と酷評されたりまします。また、エッジもかなり不自然に強調されています。
　こうしたWS30画像の傾向を、「CCDではなくてCMOSだから」、「高いJPEG圧縮が架かっているから」…やむを得ないと考えていました。

高画質化の試み

　WS30のOEM元であるLargan社のサイトには、「Chameleon dsc dll and sample code」というところで、画像取り込み用のdllが公開されています。
　WS30ユーザーの藤本さんは、このサンプルを使って取り込んで見たところ、従来のWS30の画像とは異なる傾向の画像が得られることを知りました。
　そして、freeのprograming languageであるHSP（Windows9x/NT/2000用のインタプリタ言語で「Hot Soup Processor」の略）とプラグインを利用して、WS30の画像取り込み用のユーティリティを作られました。
　私がこの藤本さんが作られたユーティリティを使ってみたところ、確かに従来の添付のTwainドライバー＋Mr.Photo2.1で読み込んだ画像とは異なる傾向の画像が得られました。そこで作者の藤本さんの許可を得て、ここで公開をさせて頂きます。

画像比較

　藤本さんのユーティリティを使うと、画像はbmpファイルで取り込まれます。非常にファイル容量が大きいため、jpgファイルに変換しました。変換に使ったのはPaint Shop Pro 7.0で、Jepg圧縮時の設定はエンコーディングがスタンダード、圧縮レベルは10です。それでも、従来のWS30のjpgファイルよりも少し小さくなっています。
　さて、まずは旧WS30で撮影した画像の比較をご覧下さい。上段の4枚は「添付のTwainドライバー＋Mr.Photo2.1」で読み込んだ画像です。下段の4枚は、藤本さんが制作されたユーティリティソフトで読み込んだものです。いずれもクリックすると640×480dotのオリジナル画像が表示されます。


　ひと目でわかる通り、添付ソフトで読み込んだ方の画像は、色調とエッジが強調されたもので階調のつぶれが目立ちます。
　それに較べて藤本さんが制作されたユーティリティソフトで読み込んだbmp画像をJPEG変換したものは、全体的に色調が柔らかく階調もよく出ています。一見すると解像度感のない画像に見えますが、オリジナル画像で見ると看板の文字などは同じように読むことが出来ます。特に一番右端の画像はよく比較できるかもしれません。
　画像の傾向の好みがあるでしょうから、一概にどちらが高画質とは決め付けられないかもしれません。縮小表示する場合などは、色調やエッジに強調がかかっていた方がシャープで見やすいとの意見もあるかもしれません。
　しかし、花をアップで撮影するとか、メタリックな自動車のボディをアップで撮影するといった場合には、明らかに藤本さんが制作されたユーティリティソフトで読み込んだ方が、自然な画像が得られると思います。
　しかも、今回のサンプル画像は多少高めのJPEG圧縮をかけています。圧縮率を下げればさらに画質は上がります。印刷時などは、bmpファイルのままでもよいでしょう。

　私のサンプル画像が、今回の画像比較に適していない部分もあるので、その点はご容赦願います。

ダウンロード

　藤本さんの許可を得て、この「WS30高画質画像取り込みユーティリティ」を、ダウンロード可能な形で公開させて頂きます。
　ダウンロード後は適当なフォルダに解凍して、exeファイルをクリックしてください。藤本さんがお作りになった、簡単なマニュアルも含まれています。
　なお、Larganのdllは誰でも利用可能な形で公開されている点を、再度確認しておきます。またこのユーティリティソフトの著作権は作者の藤本修平さんに帰属します。


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