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2009年07月26日

●真夜中に聴きたい50曲 (7)

(7)Pete SeegerI’ve been working on the railroad」(ピート・シーガー:線路は続くよどこまでも)

 私の父は、非常に真面目なサラリーマンではありましたが、音楽に関してはちょっと変わった趣味を持っている人間で、私がまだ小学校に上がる前の小さい頃、自宅で自己流でバイオリンを弾いていました。私はまだ小さかったから、別に不自然には思わなかったのですが、長じてから「誰にも習わず自己流でバイオリンを練習する」…という行為がかなり変わっていることを知りました。父は、何かの楽器の専門教育を受けたことがないにもかかわらず、いろんな楽器が好きで、ギターとかフルートとか突然楽器を買ってくるのです。しばらく遊んで飽きると子供、つまり私と妹に下げ渡されました。そんな父が、私が小学校3~4年の頃に突然買ってきたのがアコーディオンです。当時私はYAMAHA音楽教室などに長く通っており、ある程度ピアノが弾けたので、アコーディオンも右手の鍵盤部分の演奏にはすぐに慣れました。ただ、左手のベースボタンでコード押さえるのはなかなか難しく、そんな私が最初にアコーディオンでコード付きで弾けるようになった曲が、今回紹介する「線路は続くよどこまでも」であります。

 「I’ve been working on the railroad:線路は続くよどこまでも」は、アメリカの民謡、フォークソングであり、もともとは労働歌、すなわち「レールロードワークソング」として広まった曲です。Wikipediaによれば、

…原曲は、1863年から始まった大陸横断鉄道建設に携わったアイルランド系の工夫達によって歌われ始めたもので、線路工夫の過酷な労働を歌った民謡・労働歌の一つである。1955年に日本でも『線路の仕事』の題名で比較的忠実に紹介された。この曲が日本で大いに広まったのは、『線路は続くよどこまでも』としてである。『線路は続くよどこまでも』は1962年にNHK『みんなのうた』の中で紹介されて以降、ホームソング、童謡として愛唱されるようになった。フォークダンスのひとつである…

そして、歌詞の成り立ちについては次のような興味深い話が紹介されています。

…『線路は続くよどこまでも』の作詞者は、佐木敏であり、これは『みんなのうた』の二代目のディレクターであった後藤田純生のペンネームである。しかし、作詞は氏の単独作業によるものではなく、「ノッポさん」こと高見映による原案を元に、当時の番組スタッフの共同作業により作り上げられた…

 さて、ピート・シーガーが歌う「線路は続くよどこまでも」は1962年に録音されたアルバム「Children's Concert At Town Hall」に収録されています。このアルバム、タイトル通り、ピーートシーガーが子供の他に開いたコンサートのライブです。この「I’ve been working on the railroad」や「Michael Row The Boat Ashore:漕げよマイケル」など、誰も知っているフォークソングを、曲によっては子供たちと合唱しながら歌っているアルバムで、ほのぼのとした心温まる雰囲気のアルバムです。ここではピート・シーガーについて特に説明しませんが、反戦歌を歌うピート・シーガーよりも、「I’ve been working on the railroad」を歌うピート・シーガーの方が、私は好きです。

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