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2009年07月17日

●真夜中に聴きたい50曲 (1)(2)

 私は音楽が好きです。で、誰も読む人がいないのを承知で、「私の好きな50曲」…という企画を勝手にやってみたいと思います。毎週1回、1曲づつ1年間に渡って書いていこうと決心しました。むろん、こんな決心など明日になれば忘れているかもしれないので、実際にこの企画が続くかどうかは、本人にもわかりません。
 ところで、「私の好きな50曲」というのもつまらないタイトルなので、毎晩就寝前に芋焼酎のお湯割りでもバーボンのロックでも好きなお酒を飲みながら聴いてみたい曲…ということで、「真夜中に聴きたい50曲」というタイトルにしてみます。

 ところで私は、このBlogにけっこう「ウソ」を書きます。ウソと言う言葉にはちょっと語弊があるかもしれませんが、少なくとも「脚色」はしています。脚色する理由は、簡単です。本当の自分をあからさまに見せたくないからです。例えば、私が毎日読んでいる本のタイトルを日記の形で公表していったとします。10冊や20冊の本を羅列したところで、私がどんな人間なのかはまず分からないでしょう。でも、私が1年間に読む本(概ね500冊ぐらい)を全部書いたとしましょう。そうなると、私がどんなことを考えているのか、どんなものに興味を持っているか…といった傾向がわかってしまいます。私としては、やっぱりそうなるのは嫌ですから、自分が読んでいることを世間に知られたくない書籍については、このblogには書きません。また、読んで面白くなかった本を「面白い」と書くことで、自分の「モノの考え方」をわからないようにする…なんて「ウソ」をつくわけです。

 で、音楽についいても同じ。自分が本当に好きな曲を連載すると、私の音楽の趣味が完全にわかってしまいます。それはちょっと…。だから今回は、「好きでもない曲」を入れる…という形のウソは書きませんが、「本当に好きな曲」を何曲か故意に落とす形で書くことになりそうです。

 では、今日から「真夜中に聴きたい50曲」を書き始めます。第1回ということで、今回は2曲を掲載します。ちなみに、1人(1バンド)については1曲しか紹介しません。


(1) The Allman Brothers BandMidnight Rider」(オールマン・ブラザーズ・バンド:ミッドナイト・ライダー)

 オールマン・ブラザーズ・バンドは、私が最も好きなバンドの1つであり、毎日持ち歩いている容量16GBのDAPには、常に彼らのアルバムが7~8枚は入っているはずです。彼らがどのようなバンドなのか、そして彼らのサウンドのどこがいいか…なんてことをここでウダウダと語る必要もないでしょう。とは言え、好きなアルバム、好きな曲が多過ぎて、「1つのバンドから1曲」というルールを決めなければ、私の好きな50曲の中で、オールマン・ブラザーズ・バンドの曲が10曲以上は入ってしまいそうです。
 今回挙げた「ミッドナイト・ライダー」は、1970年に発表された彼らの最初のヒットアルバム「Idlewild South(アイドルワイルド・サウス)」に収録されています。このアルバムには、「リヴァイヴァル」や「エリザベス・リードの追憶」などの初期の名曲がキラ星のごとく収録されていますが、その中で私が最も好きなのが、グレッグ・オールマンがソロでも発表した「ミッドナイト・ライダー」なのです。この曲のどこがいいのかうまく説明できませんが、「いかにもオールマン・ブラザーズ・バンドらしい」…というのが唯一の答えでしょうか。

 彼らの初期の曲では、「Melissa」も大好きです。これは、1972年に発表され、デュアンの追悼盤になってしまった「Eat A Peach」というアルバムに収められています。グレッグのけだるいボーカルがすごくいいですね。

 でも、結局彼らのアルバムの中でいちばん聞くのは、やっぱり「Live At Fillmore East」かもしれません。

(2)Tom WaitsOl' 55」(トム・ウェイツ:オール’55)

 「Ol' 55」は、誰もが知る名曲です。「酔いどれ詩人」などと呼ばれ、一部でマニア的というかカルト的な人気を持つトム・ウェイツですが、個人的には、このトム・ウェイツというシンガーソングライターが大好き…というわけではありません。独特の叙情的な歌詞も、それほどいいとは思いません。むろん、DAPに入れて日常的にアルバムを聞いているわけでもありません。
 また、1949年生まれのトム・ウェイツがもっとも活躍した時期は、彼が30代~40代であった80年代ですが、私の場合は、60年代後半から70年代前半にかけての曲に好きな曲、思い入れのある曲が多く、80年代に活躍したシンガーにはあまり思い入れのある人やグループがいないのです。にもかかわらず、「Ol' 55」だけは何故か好きなのです。
 まあ、単純に言ってしまえば、この曲を聴くとストレートに「アメリカの光景を思い浮かべる」から好きなのでしょう。
 「Ol' 55」は、1973年、彼が23才の時に発表されたトム・ウェイツのファースト・アルバム「Closing Time」に収録されています。このアルバムは、彼の評価が高まった30代以降のどのアルバムよりもよいアルバムで、私なんかよりもコアなトム・ウェイツファンの多くが彼の最高のアルバムと評価するのはよくわかります。

 ところで、「Ol' 55」というのはアメリカのハイウェイ「I-55」、いわゆるインターステート55号線のことで、確かセントルイスから北へ向かう道のはず(もしかすると間違っているかもしれません)。つまり「Ol' 55」は、私が大好きなアメリカ中西部の光景がそのままイメージ化された曲なのです。この曲を聴くと、貧乏な20代の頃、グレイアハウンドのバスに乗ってアメリカ大陸を放浪した時のことを鮮明に思い出します
 なお、ご存知の通り「Ol' 55」はその後1974年に、イーグルスがアルバム「オン・ザ・ボーダー」でカヴァーして話題になりました。

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