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MPEG-4動画で遊ぶ

 MPEG-4は、インターネット上での配信、ストリーミング再生を目的に定められた、動画の符号化(動画圧縮)フォーマットです。
 最近はデジタルビデオ(DV)や動画撮影機能付きデジカメなど、デジタル動画が一般的になってきましたが、MPEG-4動画となると、まだまだ馴染みが薄いものです。
 しかし、狭い帯域で動画が送信できることを評価されて、携帯電話用のストリーミング動画コンテンツのフォーマットに採用されるなど、MPEG-4は徐々に普及しつつあります。

 現在、MPEG-4動画を簡単に撮影できるカメラは、非常に限られています。2002年4月時点では、シャープ「インターネットビューカム VN-EZ5」(EZ-3も継続販売中)、NTTDoCoMo「eggy」(いずれも販売終了が近い)、松下電器産業「D-snap」があるだけです。その他、シャープがMPEG-4ビューア「ME-AV1」とMPEG-4ビデオレコーダー「CE-VR1」を商品化しており、これはカメラではないものの、面白い使い方ができるツールです。

 ともかく、パーソナルなパソコン環境、ネット環境において、MPEG-4動画の利用場面や楽しみ方はたくさんあります。
 まずは、MPEG-4動画が記録可能なカメラを使って様々な日常シーンを撮影し、個人的な動画コンテンツを記録・保存するするという基本的な楽しみ方があります。またMPEG-4動画は「帯域が小さい(データ量が少ない)」ので、録画したオリジナル動画コンテンツを簡単にWebサイトで公開できます。そして最近では、モバイルビデオビュワーを利用して移動中にビデオコンテンツを鑑賞する、という使い方にも注目が集まっています。


■動画カメラでムービーを記録する

 まずは、MPEG-4動画が撮影可能なカメラを使って、様々な日常のシーンを記録したり、旅行先の風景を記録する…といった、「動画の記録」というビデオカメラと同等の使い方を楽しむことができます。  MPEG-4動画カメラは、近頃急速に小型化が進むDVカメラと較べても、さらに小さくて軽い製品が多いのです。だからカバンの隅にでも放り込んでおいて、日常的に携帯することができます。毎日持って歩くことで、友人が集まるパーティや家族で楽しむひとときなど、本当にさりげない日常生活の1シーンをムービーとして記録することができるのです。
 旅行に持っていけば、なお楽しいと思います。最近では旅行にデジカメを持っていく人が増えてきましたが、MPEG-4動画カメラを持っていけば、静止画よりもずっと臨場感溢れる動画を撮影することができます。動画のデータ容量がやたら大きくなる一般的なデジカメの動画撮影機能とは異なり、MPEG-4動画ならスマートメディアやCFカードに長時間の録画を記録できるので、記録時間を気にせずに動画を撮影することが可能です。
 こうしてMPEG-4動画カメラで記録した画像は、パソコンの中に大量に保存しておくことができます。DVで撮影した画像のようにテープが溜まることもないし、パソコンさえあればいつでも見たい時に再生することが可能です。別にWebサイトで公開しなくとも、個人的な動画コレクションとして蓄積しておくことができます。
 MPEG-4動画カメラは、従来のビデオカメラとは異なる、全く新しいムービー撮影スタイルを楽しむことができます。

■撮影した画像を編集する

 旅行先の風景や家族行事を撮影したMPEG-4動画は、そのまま保存するだけではなく、編集の手を加えることで立派な「作品」を作ることができます。
 eggyやVN-EZ5に添付されている「Pixlabo」などのソフトを使えば、MPEG-4動画のままで切り貼りして、自由に編集することができるのです。さらに1コマ単位の細かい編集を行いたい場合や画像をレタッチしたい場合は、いったんAVIファイル形式に変換することで、1コマ単位の処理が可能となります。タイトル画像を入れたりすることも簡単にできます。
 こうして作った作品を家族や友人の間で楽しむのもいいですが、コンテストに応募してみるのも面白いでしょう。また、特にMPEG-4に限りませんが、動画・静止画を対象とする作品コンテストは、あちこちのWebサイトで実施されています。
 そしてやはり、編集したオリジナル動画は自分のWebサイトで公開するのが一番です。

■個人Webサイトでオリジナル動画を公開する

 最近では動画を公開するWebサイトが増えてきました。ストリーミング放送専門サイトはむろん、ニュースサイトやアイドルタレント系公式サイトなどでも動画が公開されているし、一般企業サイトでも自社のTVCMなどの動画を用意している例は増えています。さらに、企業サイトだけではなく個人サイトでも動画を公開するホームページが急増しています。
 従来から、個人サイトでデジカメで撮影した画像を公開しているホームページはたくさんありました。しかし動画の公開については、DV撮影画像はそのまま公開できないし、デジカメで撮影した動画もけっこうデータ容量が大きく再生がもたつくこともあって、あまり一般的ではありませんでした。でも、データ容量の小さいMPEG-4動画なら、サーバーの容量を気にすることなく公開できます。
 「個人サイトで動画を公開」するにあたっては、MPEG-4動画は最適のフォーマットです。MPEG-4動画カメラで撮影したムービーは、なんの加工もせずに、自分のWebサイトにそのまま簡単にアップすることができます。現在、Webサイトで公開するための動画となると、デジカメの動画機能を使って撮影した作品を公開している人が多いようですが、デジカメの動画機能で撮影したMPEG-1、AVIなどのフォーマットの動画は一般的にデータ容量が大きいのです。数秒の動画ならば問題は少ないが、10秒以上の動画、ましてや1分程度のデジカメ動画を個人で利用するWebサーバーにアップするとなると、サーバー容量の問題が出てきます。また、再生する側もブロードバンド環境が必須の条件となります。
 MPEG-4動画ならデータ容量も少なく、最盛時にバッファに時間がかかる…という心配もありません。帯域が狭いMPEG-4動画なら、ISDN程度のユーザーでも問題なく再生でき、ある程度のインターネット高速アクセス環境があれば、長時間の動画でもほぼリアルタイムで再生されます。

■ビデオカメラやデジカメで撮影したムービーをMPEG-4に変換する

 オリジナルムービーのソースとしては、DVカメラやデジカメで撮影した画像の方が一般的です。こうしたMPEG-4カメラ以外で撮影したムービーもMPEG-4形式に変換して、Webサイトで公開したり、パソコンの中に保存しておくことが可能です。直接MPEG-4動画は撮影できなくても、後から撮影画像をMPEG-4に変換可能な動画撮影カメラとしては、以下のようなものがあります。
  ・DVカメラ
  ・アナログビデオカメラ
  ・デジカメ
  ・PCカメラ
 MPEG-4動画が直接撮影できるカメラはまだ種類が少ないですが、ここに挙げた動画撮影ツールなら、誰でもどれか1つぐらいは所有しているはず。例えば旧型のアナログビデオカメラ(Hi8など)で撮影した動画でも、ビデオキャプチャー機能を持つパソコンがあれば、いったんMPEG-2などの形などで取り込んで、その後で簡単にMPEG-4に変換することができます。
 DVカメラで撮った動画は、DV編集ソフトなどを使ってMPEG-2形式でキャプチャー後に、さらにMPEG-4に変換することができます。またDV動画を、直接WindowsMedia形式(wmvファイル=MPEG-4ファイル)でキャプチャーすることも可能です。また最新のDVカメラは、DV形式だけでなくMPEG-1などの形式でも録画可能な製品があり、これらの動画も容易にMPEG-4動画にコンバートできます。
 また、動画撮影機能を備えたデジカメは広範囲に普及しています。デジカメの動画機能で撮影した動画は、AVIやMPEG-1、MotionJPEGなどの形式が多く使われていますが、これらもMPEG-4動画に容易に変換できます。
 こうして、いろいろなカメラで撮影した画像は、MPEG-4形式に変換後、MPEG-4カメラで撮影した画像と同じようにWebサイトで公開して楽しむことができるのです。

■TV番組をMPEG-4動画で記録する

 最近では、TV番組をパソコンでMPEG-2形式などでキャプチャー録画してる人を多く見かけます。これと同じ使い方の提案ですが、MPEG-4形式でキャプチャー録画する…というものです。TV番組をMPEG-4形式で録画し保存することの意味は、データ容量面でのメリットにつきます。画面サイズは小さいながらも、パソコンのハードディスクに大量の番組を保存しておき、自由に検索可能な番組データベースを作ることができます。
 TV番組をMPEG-4で録画するとなると、一番手っ取り早いのが、アナログビデオ入力端子を備え、MPEG-4リアルタイムエンコード機能を持つMPEG-4レコーダーを使うことです。この直接録画には一部のMPEG-4カメラが使える他、MPEG-4専用ビデオレコーダーや携帯可能なMPEG-4レーコダー兼ビュワーが利用できます。さらにMPEG-4レーコダー兼ビュワーであるシャープ「ME-AV1」のように、録画予約機能を備えている製品もあり、あたかも普通の家庭用ビデオデッキのような形で番組録画をすることも可能です。
 MPEG-4レコーダーがない場合でも、他の方式でビデオ録画した動画をパソコン上でMPEG-4方式変換する方法があります。具体的には、TVチューナー付きパソコンでMPEG-2などで録画した番組をMPEG-4動画に変換する…ということが簡単にできる他、普通のビデオデッキに録画した番組映像をキャプチャーしてMPEG-4動画に変換することも簡単です。
 MPEG-4で録画したTV番組の画質は、けっしてよいとは言えません。しかし、「情報」として必要なコンテンツであれば、MPEG-2画像の1/10以下のデータ容量で保存することが可能です。さらに、後述するようにモバイルビュワーを使って視聴することも可能になります。

■動画コンテンツをモバイルで楽しむ

 モバイル端末で動画コンテンツを視聴する…というのは、シャープから携帯可能なMPEG-4レーコダー兼ビュワーが販売されたこともあって、最近になって注目されてきた使い方です。これまでも「モバイルテレビ」という商品ジャンルはあったが、「モバイルビデオビュアー」という商品ジャンルは存在しませんでした(既存のビデオテープを利用した可搬型のTV一体型ビデオは存在しましたが、非常に大きなものでした)。
 MPEG-4動画はファイル容量が小さいので、長時間の動画をSDカードやCF(コンパクトフラッシュ)カードに記録できます。従って、こうしたカードメディアに記録した上で、MPEG-4動画再生機能を備えたバッテリー駆動のモバイル端末で視聴することが可能です。
 想定される使い方としては、やはり語学講座や教養講座など教育系のTV番組コンテンツを通勤電車の中やカフェで視聴する…というものでしょう。また早朝のニュース番組をまだ寝ている間に録画し、それを通勤電車の中で見る…といった利用方法もあります。むろん、たまたま見落とした連続ドラマなどを電車の中やカフェで楽しんでもよいでしょう。旅行やキャンプに持って行くのも楽しいかもしれません。
 現在MPEG-4動画再生機能を持つモバイル端末には、以下のような種類があります。
  ・MPEG-4専用ビュアー
  ・モニタ付きMPEG-4カメラ
  ・PDA
 PDAとはシャープのザウルスやWindowsCEマシンなどで、普段こうしたPDAを持ち歩いている人なら、一度MPEG-4形式で記録したビデオ番組の再生を試してみると面白いでしょう。





(クリックして下さい/eggyで撮影)




MPEG-4動画ファイル(ASF)の再生には、Windows Media Playerが必要です。
左のアイコンをクリックするとダウンロードできます。


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