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SHARP「インターネットビューカム VN-EZ5」の MPEG-4動画

 SHARP「VN-EZ5」は、現時点では数少ないMPEG-4動画が撮影可能なデジカメです。
 「写真」が好きな私は、最初は全く動画には興味が無かったのですが、ふとした弾みで「VN-EZ5」を購入して使ってみたら…もうすっかりハマってしまいました。
 早速海外旅行に持って行きましたが、ともかく面白いし、撮影すること自体が新鮮なのです。出来上がった音声付きのMPEG-4動画も、なかなかいい味。スモールサイズの画面でも、静止画にはない臨場感や空気感が伝わってきます。

   ※シャープ「インターネットビューカム VN-EZ5」のページへ
スペック

 130万画素のCCDを搭載しているので、そこそこの高画質静止画像も撮れますが、何と言ってもMPEG動画撮影機能がこのカメラの全てです。64MBのスマートメディアを使うと、スモールサイズ(160×120dot)のファインモードで約40分、ノーマルモードで約2時間、ラージサイズ(320×240dot)のファインモードで約15分のフルレートの動画の撮影が可能です。
 TVやビデオからのNTSC映像信号入力端子があるので、TV番組やビデオソフトをMPEG-4で記録することも可能。好きな番組をスマートメディアに録画しておいて、「携帯ビデオプレヤー」として電車の中で見るのもよいかもしれません。
 音声のみの長時間記録機能もあるのでボイスメモの代りにも使えますが、実際にそうした用途で使ったことはありません。
 重量は300g強と軽く、携帯には問題のないレベルです。接続キットに含まれる専用のソフト以外では編集できないのが難点と言えば難点です。
使用感

 レンズ部が回転するのがミソです。レンズを正面に向けて顔の位置で構えるのではなく、レンズを少し回転させて液晶モニタを見ながら胸の位置で構えると、周囲の人間に撮影していることをあまり意識されないように、そっと撮影することが可能です。私は、スチル写真を撮るデジカメはホールドしやすい普通の光学カメラのような横型デザインが好きなのですが、動画撮影に限っては本機のスタイルは悪くありません。また、このスタイルなら歩きながらの撮影も容易です。
 撮影の開始と中断、動画と静止画の切り替えなどは背面の3つボタンを押すだけの簡単オペレート。マニュアルなど読まなくても、いきなり使えます。
 バッテリーは充電式ですが、フル充電の状態で64MBスマートメディア1枚分は問題なく撮影可能です。また、充電器は240Vまで対応しているので、海外旅行での使用もOKでした(テストしたのはバンコクのみですが…)。
撮影したMPEG-4動画

 実際に撮影した動画をアップします。これらはタイのバンコクの市内を歩きながら撮影した画像です(撮影時は160×120dot/ファインモード)。やはり頻繁に使うのは、この160×120dotのモードです。320×200dotで撮影しても、ファイルサイズが大き過ぎて、ホームページ上では扱いにくいのです。また、この小さなサイズで、十分に雰囲気を伝える動画像を撮ることができます。
 画像サイズや画質に対する評価はそれぞれでしょうが、静止画にはない圧倒的な臨場感があると思いませんか?静止画と較べると、何か現地の「空気感」のようなものが伝わってきます。旅の記録としては非常に優れたものだと思います。

 以下の動画ファイルは、バンコクのカオサン通り近辺で撮影したものです。上の段の3つが、FINEモードでの撮影、下の段の3つが同じ画像を「MPEGコンバーター」でビットレートを1/4程度に落とし、ISDN回線程度でストリーミング再生できるようにしたものです。
 回線速度が56KモデムやISDNレベルの方は、下の段で画像を確認してください(静止画をクリックすると動画再生がスタートします)。

FINEモード

613K

801K

409K


NORMALモード

167K

215K

111K


 その他のまだ未整理のファイルの一部を、サムネイルなしで掲載しておきます。大きいファイルは、2MB以上あるので、ヒマな時にダウンロードして見て下さい。

  MPEG4動画 01 (611KB)
  MPEG4動画 02 (725KB)
  MPEG4動画 03 (2250KB)

MPEG-4動画の画質

 画質については、他のデジカメの動画機能と比較して優れている…とは言えません。例えば、私の所有しているSANYO「MZ-1」や「DSC X-100」で撮影したAVI動画や「FinePix4900z」で撮影したMotion JPEGの動画等と較べると、明らかに画質は低いと感じます。また、周辺光量の落ちも目立ちます。これはMPEG-4の圧縮率が高い、という本質的な問題に起因します。
 しかし、これらの静止画デジカメのオマケ機能としてのAVI動画等と、「VN-EZ5」のMPEG-4動画を、画質で比較することはあまり意味のないことだと考えます。というのも、AVI動画とMPEG-4動画とでは、ビットレートもデータ量も全く異なるからです。
 MPEG-4動画は、同じサイズ、同じフレームレートのAVI動画の約1/4のデータ容量です。15秒程度のMPEG-4動画ならば、64KのISDN回線でもストリーミング配信が可能ですし、ましてやADSLやCATVなどが急速に普及し始めた現在、インターネット上で簡単に公開できるのはMPEG-4動画だけだと考えます。
 「VN-EZ5」は、非常に優れた「動画を撮影するためのカメラ」です。現実的に見て、合計で1時間を越える動画を撮影可能で小型軽量のカメラは「VN-EZ5」以外に選択肢がありません(その後DoCoMo「eggy」や松下電器「D-snap」などが発売されました…2002/1/15)。

静止画像

 「VN-EZ5」による、130万画素の静止画像(無補正)もアップしておきます。
 CCDのチップサイズが小さいのでちょっとノイジーな画像かな。発色は、同程度の画素数のFinePix1500と比較すると、あまり色乗りがよくなくいかにも補色系っぽい感じ。でも画素数相当の十分な解像度感があり、それなりに雰囲気のある画像です。私はこの画像の雰囲気は割と好きです。「動画カメラの付加機能としての静止画撮影機能」と考えれば、満足すべきレベルです。旅の記録画像としては十分でしょう。


バンコクの街角(クリックするとVGAサイズの拡大画像が見られます)



「VN-EZ5」の記録時間

動画記録時間
画像サイズ
撮影モード
8MB
16MB
32MB
64MB
320×240
ファイン
約2分
約4分
約8分
約15分
320×240
モノクロ
約3分
約6分
約12分
約22分
160×120
S-ファイン
約2分30秒
約5分
約10分
約20分
160×120
ファイン
約5分
約10分
約20分
約40分
160×120
ノーマル
約15分
約30分
約1時間
約2時間
160×120
モノクロ
約24分
約48分
約1時間36分
約3時間16分




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