WS30の世界はオルタナティブ・デジカメサイト。デジカメ、MPEG-4動画、PCの話題、サブカル系の駄文コンテンツをどうぞ…
「Intel Pocket Concert」 製品レビュー    2002/4/1

■デジカメは当分買いません(笑)

 デジカメは「売るほどある」というと大げさになりますが、いつでも撮れる状態のカメラが6〜7台ありますので、ここしばらくは、新しい製品を購入するよりは「撮影する」方に精を出したいと思っています。
 でも、「デジタルガジェット好き」は相変わらず。ここのところ、MP3プレーヤーを何台も購入しました。その中でも注目(誰が?)の製品「Intel Pocket Concert」を入手したので、使い勝手を報告します。

 最初「Intel Pocket Concert」が発売された時には「あのIntelがシリコンMP3?」と思いましたが、考えてみればIntelはデジカメも販売していますし、PCカメラでは最大手の1つ。その他、無線LANモデムとかいろいろなものを販売しています。そういえばマザーボードも販売していますよね。そんな「Intel Pocket Concert」、発売時にはちょっと注目したのですが、実売価格が3万円以上と高く、とても買う気はしませんでした。

 そのIntel、昨年10月にこのプレーヤーを含む全コンシューマ製品からの撤退を発表したのです。まあ世界的なIT普及の中で、本業のCPUに力を入れようということでしょうね。この「コンシューマ製品からの撤退」が表明された昨年末頃から、「Intel Pocket Concert」は値下がりを始めました。今年に入ってから秋葉原では、1万円以下で販売されているという話も聞いたのですが、実際に見かけたことはありません。
 そんな中で、先日オークションで業者が1万円前後で販売しているのを見つけたので、購入しました。

■「Intel Pocket Concert」の機能とパッケージ

 「Intel Pocket Concert」は、MP3、WMAの再生に対応しています。メモリカード用スロットはありませんが、128MBのフラッシュメモリを搭載しています。128MBあれば、128bitでエンコードした曲が20曲以上、ほぼアルバム2枚分入るので問題はありません。
 また、日本語表示対応の液晶ディスプレイを備えています。
 FMチューナーを備えているので、ラジオを聞くこともできます。この機能で1万円前後なら、はっきり言ってお買い得でしょう。
 購入した「Intel Pocket Concert」は、いかにもintelっぽい箱に入っていました。…要するにCPUの箱とそっくりのケースです。なんとなくうれしくなります。
 同梱されていたのは、USBケーブル、ソフト(データ転送ソフトとMP3エンコードソフトは「Music match JukeBox:住友金属」)、ヘッドホン(ネックバンド型)、単四型アルカリ電池2本、ベルトフック、マニュアル…といった内容です。




■外観デザインと操作性

 外観デザイン「アメリカっぽい」というのが第一印象です。サイズは国産のMP3プレーヤーと比較すると明らかに大きめですが、とは言っても手のひらにはすっぽり収まるサイズです。アルミ製ですがサイド部分はブルーの樹脂製で、シリバーとブルーのコンビネーションが、国産製品にはないイメージ。角丸の形状が、何となく「白金カイロ」に似ています。
 質感は悪くありません。よく手に馴染むデザインで、電池を入れると適度な重量感もあって「ガジェット」としての完成度は高いと感じました。ちなみに重量は電池込みで120gです。単四電池2本で動作しますが(連続11時間再生)、単四型のニッケル水素電池を使ってみたところ、問題なく使えました。

 左サイドにスライド型の電源スイッチ、トップ部分にボリュームスイッチ、右サイドには曲選択やラジオチューニングに使うダイヤルスイッチが配してあります。そして正面中央のボタンが再生/っストップボタンです。スイッチの配置はよく、全体的な操作性は悪くありません。ただしスイッチ類の操作が硬い感じです。
 バックライトを備えており、ボタン操作後数秒間ブルーのライトが点灯します。





■ソフトウェア

 添付のCD-ROMを入れると、Intel Audio Player ManagerというソフトとMusic match JukeBoxがインストールされます。
 WindowsMe環境では、あっさりとUSBデバイスとして認識。認識されると、Managerソフトで簡単に転送できます。ソフトを起動すると、左側にパソコンのエクスプローラ形式のディレクトリ/ファイル表示が、右側にプレーヤーないのソフトが表示されるので、転送したい曲を選んで、矢印ボタンをクリックすると本体内に転送されます。
 曲順のエディットではできませんが、転送順に並ぶので、あらかじめ局順を決めて転送すればよいのです。20曲を転送するのかかった時間は約10分。まあまあです。

■音質

 さて、実際に聞いてみましょう。転送後に電源スイッチを入れて、ダイヤルボタンで選曲します。もちろん、曲名は日本語で表示されます。再生時には、曲名がスクロールされます。
 音質は悪くありません。あまりドンシャリ感もなく、MP3にしては落ち着いた音です。ノイズはほとんどありません。付属ヘッドホンは音質が悪いので、個人的に気に入ったヘッドホンに交換したら、いっそう音質はアップしました。出力は11mWと大きいのも特徴です。
 FMラジオも十分に使えます。ちょっと感度が低いのでマンションの室内ではダメでしたが、屋外や通勤電車の中では文句なし。

■総評

 128MBの内蔵メモリとこの操作性、そして音質など、機能を総合的に見て、「Intel Pocket Concert」は1万円前後ならば「買い」だと思います。FMラジオ付きという点も、人によっては付加価値となります。
 唯一心配なのは、Intelが今後この製品のサポートをするかどうか…という点です。Intelのサイトを見たら、将来的にはファームウェアのアップグレードを行うとありましたが、どうでしょうか? とりあえずWindowsXP用のドライバは、ダウンロードできるようになってました。まあ、だからこそ安く売られているわけですが…。
 そういえばこの「Intel Pocket Concert」、ボディ下部にクレードル接続用のコネクタがありますが、クレードルは売られていないようです。まあ、私はクレードルって嫌いだし、USB接続でOKです。電池もニッケル水素電池が使えれば全く問題ありません。
 なんといってもこのプレーヤー、デザインというか雰囲気が独特でいいですね。私は気に入りました。


Email Webmaster if your incur problems.• Copyright © 2001 yama. ALL RIGHTS RESERVED. Since 2001.1.22
※ 当サイトは Internet Explorer6.0 に最適化されています。