ライディング・ファッション


  服が好きです。これはけっして「自分はオシャレだ」と自慢しているのではありあせん。ボクは、あれこれとファッションに気を使ったり、今日は何を着て行こうかと考えたりするのが大好きで、その結果、服を買うことも好きになってしまいました。

 さて、ボクの普段着は基本的にはアメリカン・トラッドとアウトドア・カジュアルがベースです。最初に「おしゃれな服」を意識したのがあのVANやKENTといったアイビーファッションだったこともあって、中年の域に達した今でもシャツはボタンダウン、ネイビーのブレザーにチノパン、靴はプレーントゥかスニーカー…といったところが仕事着です。余談ですが、最近はJ-PRESSやブルックス・ブラザースなどでも、「3ボタン段返り」のクラシックなスタイルのスーツやジャケットが少なくなってきて非常に残念です。
 こうしたトラッドに加えて、学生時代から山登りをやっていた関係で、機能性に優れたアウトドアファッションが大好きです。昔のアウトドアファッションはやぼったくていただけなかったけど、今ならノースフェースやシェラデザイン、そしてパタゴニアなど、街着としても十分におしゃれで、それでいて機能的な服がたくさんあります。

 ところで、バイクに乗るときのファッション、これは昔から非常に難しい問題です。ボクはあまり街乗りをしなかった方だから、バイクに乗るときのファションと言えば、要するにツーリングに何を着て行くか…という問題になります。防風、防水、防寒、そして通気性など、機能だけで選ぶのなら、それなりに選択肢はたくさんあります。だけど、いかにも「ライディング・ファッション」というのは何となく引いてしまいます。例えば革のツナギや上下はむろん、モトクロスファッションぽいもの、さらにはロングブーツとかは、いくら安全で機能的でもツーリングウェアとしても、街着としても着る気がしません。かといってジーンズにTシャツをベースにタウンジャケットやスニーカーでは、安全性に問題があります。
 ツーリングに行ったときでも、降りて街を歩いたりする楽しみを考えれば、「街中を歩いてもリラックスでき、違和感がないスタイル」というのは重要です。そこで活躍するのが、前述したアウトドア・ファッション。ゴアテックスのマウンテンパーカに厚地のクライミングパンツ(ジーンズでも可)をベースに、パンツの内側には安全のためのニーパッド、そして足元はタウンでもOKのショートブーツ(巣鴨のGOROのオリジナルブーツはよく出来ている)、グラブはアウトドア用のグリップ・スワニー…といったファッションになります。

 変な話ですが、バイクを選ぶとき、バイクの性能やスタイルだけでなく、こうした自分流のファッションが似合うかどうかが大きな判断基準になります。例えばレーサーレプリカ的なスタイルよりもネイキッドやオフロード車の方が、ファッションの自由度が高い点は言うまでもありません。

 10年ほど前からゴアテックスなど新しい素材を活かして、優れたファッション性を持つライディングウェアが揃うようになりました。しかし、まだまだ「いかにもバイク用」という雰囲気が強いような気がします。いずれにしても、バイクはオシャレに乗りたいものです。バイクに使うお金と同じ位のお金は、ファッションにもつぎ込む…これが正しいバイク乗りの姿だと思います。

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