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携帯電話でMPEG-4  2002/1/11

 次世代携帯サービスがNTTDoCoMoとauによってスタートしました。両サービスともに「動画再生機能」をサポートしています。うちNTTDoCoMo「FOMA」については、ユーザーが勝手に動画コンテンツを作ることができません。しかし、auの「ezmovie」については、対応端末である「ムービーケータイ」向けの動画コンテンツをユーザー自身が作ることができます。
 そこで早速auのムービーケータイ「C-5001T」を入手して、実際に動画ダウンロードサイトを作ってみました。


■ムービーケータイの機能

 auから発売されている次世代機は、「ムービーケータイ」と呼ばれる動画対応端末で、15秒のMPEG-4動画をダウンロードして再生することができます。一応FOMAの対抗機種と言ってもよいでしょう。
 まずは今回入手した「C-5001T」というムービケータイ端末を見てみましょう。これは東芝製の端末で、現時点でauの唯一のムービーケータイです。
 比較的スリムな2つ折り端末で、FOMAの各機種ほどバカでかくないのは好感が持てます。表示部は144×176ドットのポリシリコンTFTで、視認性は非常によいと思います。驚くのはサウンドです。標準セットに付属のスイッチ付きステレオイヤホンマイクを使えば、クリアなステレオサウンドを再生できるのですが、イヤホンマイクを使わなくても実によい音がします。また、高速パケットサービスを利用すれば最大64kbps(下り)でデータ転送できます。
 さらに特筆すべきは、この「C-5001T」はeznavigationというGPS端末機能を持っています。実際につかってみたところ非常に面白いものですが、これについては別項で詳しく書きます。

■ezmovieの動画フォーマット

 このezmovieで使われる動画フォーマットはMPEG-4です。MPEG-4とは言っても、画像サイズやテロップ表示、著作権保護など、KDDIの独自方式であり、例えばeggyやVN-EZ5で撮影したMPEG-4動画とは、その仕様が微妙に異なります。ezmovieの動画フォーマット仕様を、挙げておきます。
※ 以下の仕様はKDDIのサイトから転載しました。問題があればご指摘下さい、削除します。

MP4ファイルフォーマット (ISO/IEC14496-1Amd1MPEG-4システムVersion2)

ビデオ
符号化方式
MPEG-4
Simple
Profile
Level1
ビットレート 8〜64kbps(8kbpsステップ刻み)
画面サイズ ・QCIF(176x144ドット)
・Sub-QCIF(128x96ドット)
フレームレート 最大 15fps
オーディオ
符号化方式
MP3 ビットレート 16 〜24kbps(8kbpsステップ刻み):Mono
32〜 64kbps(8kbpsステップ刻み):Mono及びJoint Stereo
サンプリングレート ・16〜 24kbps = 16kHz
・32〜 64kbps = 22.05kHz
QCELP ビットレート 6.8・14kbps
サンプリングレート 8kHz
テロップ
記述言語
STML(Synchronous Telop Mark-up Language) 
著作権
保護情報
KDDI指定形式
ファイル拡張子 .amc
ファイルサイズ ダウンロード再生 最大 240KB
ショートストリーミング 再生 最大 140KB
eメール添付 (EZweb@mail) 最大 100KB


 さて、このezmovie用のMPEG-4動画フォーマットを作成するソフト「ezmovie作成ソフトLite」が、au/KDDIの「EZweb on the street」というサイトからダウンロードできます。  これを使って、auのムービケータイ用サイトを作って、オリジナル動画をアップロードしてみましょう。

■ezmovie作成ソフトLite

 まずはこちらから、「ezmovie作成ソフトLite」をダウンロードしましょう。
 「ezmovie作成ソフトLite」は「ezmovieコンバータ Lite」「ezmovieテロッパ Lite」「ezmovieプレーヤ Lite」という3つのソフトから構成されています。各ソフトの機能はその名称のとおりですが、中でも「ezmovieコンバータ Lite」は、既存の動画からムービーケイタイ用の動画にコンバートするソフトで、入力ファイルにありとあらゆる動画ファイル形式を指定できると言う、非常に優れた機能を持っています。
 コンバート可能な動画の形式は、AVIファイル(*.avi、*.wav)、QuickTime Movie(*.mov)、MPEGファイル(*.mpg、*.mpeg、*.mpa、*.mpga、*.mp3)、Windows Mediaファイル(*.wmv、*.wma、*.asf)ですから、事実上はWebで使われているどんな動画でもコンバートできるはずです(全部を試したわけではありません)。今回は、ソースとしてeggyとVN-EZ5で撮影したMPEG-4動画(.asfというファイル形式)を使いましたが、この場合は入力ソースの指定時に「Windows Mediaファイル」を選択します。
 コンバート対象となる元の動画ファイルを選択したら、あとは「ショートストリーミング用」か「ダウンロード用」か、目的に応じた2つのボタンをクリックすれば、ムービーケータイ用の動画ファイルのできあがりです。
 コンバートされたムビーケータイ用MPEG-4動画ファイルは、拡張子が*.asfではなく*.amcとなります。



■ムービーケータイ用動画サイトを作る

 さて、ムービーケータイ用サイトは、XHTMLで記述します。XHTMLの記述方法や利用可能なタグの一覧などは、上述したau/KDDIの「EZweb on the street」というサイトに詳しく説明してありますのでお読みください。
 ムービーケータイが搭載しているXHTML対応ブラウザは、HTML対応ブラウザと上位互換性がありますから、ムービケータイを使ってHTMLを採用しているiモードサイトやJフォンサイトを見ることが可能です。ってことは、ムービケータイ用サイト自体は、従来のiモードサイトのようにHTMLで書いてもよいのですが、ムービーをダウンロードさせるページだけは、XHTMLで書く必要があります。

…というわけで、実際にオリジナル動画を使ったムービーケータイ向けのダウンロードページを作ってみました。「C-5001T」を所有している方は、端末から以下のURLにアクセスしてみてください。

http://www.pit-japan.com/ws30/ez/


 2本の短いMPEG-4動画を、「ストリーミング」または「ダウンロード」を選んで再生できます。

 また参考までに、このダウンロードページのXHTMLソースを掲載しておきます。

<?xml version="1.0"?>
<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML Basic 1.0//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml-basic/xhtml-basic10.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="ja" lang="ja">
<body>

<object data="test3.amc" type="application/x-mpeg" copyright="no" standby="動画DL1">
<param name="disposition" value="devdl1q" valuetype="data" />
<param name="title" value="テスト1" valuetype="data" />
</object>

<object data="test4.amc" type="application/x-mpeg" copyright="yes" standby="再生1">
<param name="disposition" value="devdl2q" valuetype="data" />
<param name="title" value="テスト2" valuetype="data" />
</object>

<object data="test.amc" type="application/x-mpeg" copyright="no" standby="動画DL2">
<param name="disposition" value="devdl1q" valuetype="data" /v>
<param name="title" value="テスト3" valuetype="data" />
</object>

<object data="test2.amc" type="application/x-mpeg" copyright="yes" standby="再生2" >
<param name="disposition" value="devdl2q" valuetype="data" />
<param name="title" value="テスト4" valuetype="data" />
</object>
</BODY> </HTML>


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