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次世代携帯電話とは?
次世代(第3世代)携帯電話「IMT2000」の話題が巷にあふれている。ここでIMT2000についてもう一度簡単に整理しておこう。
IMT2000は次世代携帯電話の世界統一規格の総称であり、その中に互換性を持つ複数の規格が認められている。日本国内では、3社の通信事業者に事業が認可される方針で、IMT2000の認可事業者になるために、通信業界の再編も進んでいる。現時点では、NTTDocomo、DDI、日本テレコムの3社に認可される見通しで、うち最大手のNTTDocomoがW-CDMA(DS-CDMA)方式、DDIがcdma2000(M C-CDMA)方式、日本テレコム(傘下にJ-PHONE)がNTTDocomoと同じW-CDMA方式を採用することが決まっている。いずれも現行携帯電話の中心となっている800MHz帯やPHSの1.6GHz帯よりも高い2GHz帯が使われる。
注目すべきiモードの事業者であるNTTDocomoはDS-CDMA方式による次世代携帯電話のサービス「FOMA」の開始時期を2001年5月としており、サービス開始当初は全国エリアではなく、東京・関東エリアだけになる。その後も2001年内は中部、関西など一部の大都市圏に限定されたものになり、全国展開が終わるのは2002年4月になりそうだ。なお、DDIのサービス開始は2002年9月を予定している。


「FOMA」(DS-CDMA)で何が変わる
 最大のポイントはネットワークの「ブロードバンド」化、つまりデータ伝送速度が速くなり、高速・広帯域で大容量のデータ伝送ができるということ。原理的には、移動中に384Kbps、固定中は2Mbpsという現在のISDNよりもはるかに高速のデータ通信が実現する。もっとも現実に提供されるサービスとしては、トラヒックも考えて下り384Kbps、上り64Kbps程度に落ち着きそうだが、それでも下り(ダウンロード)は現状のISDNの6倍の速度だ。この速度なら、Web閲覧に関してはパソコン用Webサイトと同等のデータ量のコンテンツを苦もなくブラウズ可能。さらに、高品質音声や高画質動画のストリーミングも自在ということだ。むろん、通話音質は劇的にアップする。
 なお、パケット通信料は現行の1/10程度となりそうだ。つまり、現行のiモードサイトに同等の頻度でアクセスするのなら、パケット料金は1/10になる。ただし、W-CDMA向けの高品質音声や動画をダウンロードするとなると、この料金設定でもまだ高い。

実現する機能とサービス
 端末の基本機能としては、現行iモード端末の高度化バージョンに搭載された機能がそのままブラッシュアップされてフィーチャされそうだ。すなわち、Javaサポート、ICカードの搭載(W-CDMAには規格段階でICカード搭載が義務付けられている)、Bluetooth(コラム参照)の搭載など。さらに基本機能である液晶表示画面の高精細化やメモリの大容量化なども、さらに進むことは確実だ。  こうした多機能をつかさどるOS(オペレーティング・システム)も、高機能PDA・パソコン並みに強化されるだろう。むろん多様なアプリケーションソフトが、ネットからダウンロードしたりカードメディアで供給されて動作することになる。  提供されるサービスとしては「現行のiモードサービスの64Kbps版」が基本となる。その上で、広帯域データ伝送能力を利用した多様なアプリケーションに対応した付加機能がフィーチャされる。CCDカメラを一体化した動画伝送機能(リアルタイムTV電話)は、最大の目玉となる可能性が高い。

端末の形状は?
 基本形状は、現行iモード機と変わらないはずだ。しかし、音楽再生や画像等の付加機能を持つ機種が増えるので、その付加機能によってバラエティに富んだ形状になるはず。PCカード型のデータ通信専用端末も真っ先に製品化されそうである。
 あとは、付加機能による消費電力の増加や後述するような高速通信によるバッテリー消費の問題があるため、大型バッテリーを搭載せざるを得ず、多少大きくなる可能性もある。


コンテンツは?
 画面サイズが変わらない以上、サイト構成は基本的に大きく変わることはないはず。しかも、現行iモードコンテンツとの最低限の互換性は保たれるはずだ。むろん、容量を気にせずバンバン画像を使い、BGMまでついたサイトが一般化するだろう。MPEG4などの高圧縮動画を掲載したサイトも増えるはず。大量のデータをインタラクティブに検索できるなど、利便性の高い情報サイトも増えるはずだ。
 現行のiモード用コンテンツ記述言語であるC-HTMLについては、W-CDMAでそのまま採用されるかどうかは不明だ。WAP方式との融合が進み、より合理的なコンテンツ記述方式へと変化していく可能性が高い。とは言うものの、閲覧可能なコンテンツについては、確実に下位互換性が確保される。つまり、現行のiモード用サイトはW-CDMAで閲覧することが可能になるはず。ただし、逆にW-CDMA専用のコンテンツは現行iモード端末では見られない…ってことになりそうだ。


次世代携帯電話の問題点
 高速・広帯域データ通信の実現で夢のような機能を持つ次世代携帯電話だが、これまでにも述べたようにサービスエリアの全国拡大が遅れそうな点は悩みの種となりそうだ。というのも、関東エリアに住んでいるユーザが2000年5月サービス開始時点ですぐに契約しても、全国で使うためには既存のiモードと併用して使う必要があるからだ。どの時点で購入するか、サービスの「動向を見ながら悩むことになりそうである。
 また、パケット通信料がどこまで引き下げられるか…も問題だ。現状パケット料の1/10程度の従量制料金設定では、数MBに達する圧縮音楽データをダウンロードすることなど、とてもできない。こうした料金設定の面では、サービス開始当初から問題を抱えたスタートとなりそうである。
 端末機能面では、バッテリーの持続時間が心配だ。高速通信自体が消費電力が大きい上、液晶の高画質化も消費電力の問題がある。その他ICカードの駆動やCCDカメラの駆動など電力を必要とする付加機能がたくさん搭載されそうだ。

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